「東京2020オリパラ」参加選手のフィジカル面を、東洋の“鍼”の力でサポート!日本鍼灸師会が、鍼療法としておこなった施術活動の詳細レポートを公開 (2/3ページ)
その後は、オンライン形式での面接で英語コミュニケーション、医療知識、スポーツ現場での活動経験、医療連携などに関する聞き取りを実施。内定を得た約90名の鍼灸・マッサージ師(日本鍼灸師会会員は11名:はり3名、マッサージ8名)が、選手村総合診療所での活動に従事することとなりました。
■受診者の多くは中東・アフリカ・中南米・北欧の選手、東洋医学的な経絡への鍼治療も実施
今大会はコロナ禍真っただ中での開催ということで、感染症対策が最重要事項のひとつ。鍼灸・マッサージ師も、体調管理、ワクチン接種、村内や診療所内の決められた動線内での活動、消毒、ゴーグル・マスク・手袋の着用などの徹底に努めました。
期間中には2064名が受診。中東、アフリカ、中南米、北欧など、自国の医療団が乏しい国の選手や関係者が中心に来所しました。鍼は、筋・筋膜にアプローチする方法を基本に施術。時には、東洋医学的な経絡への鍼治療もおこない、体の痛みや違和感などが改善されたという声が多く寄せられました。
これまで日本鍼灸師会では、小・中規模のスポーツ大会への参加が主で、今回のような大規模かつグローバルな大会の参加は、かけがえのない体験となりました。今後は、このたび得た多くの知見を生かし、さらなるクオリティの向上を追求。近隣の病院やスポーツ関連施設などとも連携を強め、アスリートにとってより良い環境を創出できるよう邁進してまいります。