自分の代わりはいない…開業医が感じる「孤独」とは (2/3ページ)

新刊JP

――日々進歩する医学の知識から遅れないように勉強をする時間も必要だと思いますが、開業医だとなかなかその時間が取れないという点も指摘されていました。

來村:診療が終わった後や休みの日に勉強する先生もいるとは思いますが、毎日の仕事に忙殺されて、新しいことを勉強する時間が取れなかったりするんですよね。よほど向上心のある先生じゃないと、最新の知識から取り残されてしまいやすいと思います。

また、「いちプレーヤー」ではいられないことも勤務医と開業医の違いです。勤務医は職人というかプレーヤーとしての仕事だけでいいのですが、開業医だとマネジメントや経営についても考えないといけません。でも、そういうのは大学の医学部では教わらないんです。

――いつか開業した時のための授業などはないのでしょうか。

來村: 基本的にはないです。たまにそういうセミナーがあった時に参加したり、本を読んだり、先輩に聞いたりはできますが、系統立てて教わることはありません。だから開業してみてはじめて苦労がわかるという。

私も3年くらい前から月に1回、医療経営大学というところで勉強していますが、それまでは独学でした。試行錯誤しながら行き当たりばったりでしたね。

――本書はクリニックの経営がテーマになっていますが、本でも書かれていたようにさまざまな理由から開業したクリニックを閉めなければならないケースもあります。閉院する理由としてはどういったものが多いのでしょうか?

來村:今だとコロナからくる患者さんの受診控えでしょうね。毎月かかる固定費は同じなのに患者さんが減って入ってくるお金が減ってしまうという。

あとは高齢の先生がやっているクリニックで多いのですが、引退する時期をうかがいながら細々とやっていたところにコロナ禍がきて、「もう少しやろうと思えばやれるんだけど、コロナで色々なことが大変で、閉めることにした」というケースは何人かから聞きました。これは資金繰りが大変というよりは仕事面でしょうね。

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