光熱費が大高騰のイギリスでは、テレビ番組の賞品が「電気・ガス料金」に
[画像を見る]
日本も光熱費の上昇は避けられそうもないが、イギリスはその比じゃなく猛烈に高騰しているという。ロシア産天然ガスの供給量の激減や、その他様々な要因で、国内の光熱費が8割アップを余儀なくされるなど、深刻な状況に直面している。
連日テレビでは、光熱費問題が取り上げられない日はないという。そんな中、イギリスのあるテレビ番組がルーレット抽選賞品を「光熱費」と「お金」にした。
このディストピア感満載の抽選の様子は、多くの視聴者に更なる衝撃を与えたようだ。
・10月から電気・ガス代が8割増になるイギリス
現在、イギリスの標準世帯が支払っている年間の光熱費は平均1971ポンド(約32万円)だが、電力会社が10月から各家庭に8割増しの請求を実施することを発表した。
そのため、各家庭の費用は年間3549ポンド(約58万円)にもなるという。
イギリスでは、定額前払い式メーターを利用している世帯も少なくないが、その場合は10月から年額59ポンド(約9700円)を追加で支払うことが義務付けられ、年間費用は3608ポンド(約59万円)にまで跳ね上がる。
エネルギー規制当局は、2023年1月から更なる大幅な光熱費の値上げを発表しており、イギリス国民は電気・ガス代の支払いに対して、大きな恐怖に直面している。
[画像を見る]
photo by iStock
・抽選の賞品が光熱費かお金
そんな中、とあるテレビ番組では番組内のルーレット抽選で視聴者を驚かせた。
9月5日、イギリスの民放番組ITVの『This Morning』で行われたルーレット抽選で、司会者2名が視聴者に1000ポンド(約16万円)と3000ポンド(約49万円)の「お金」または「光熱費」という賞品を提供したのだ。
Spin to Winと呼ばれるこの抽選に選ばれた視聴者の男性が、電話で「光熱費は深刻な問題」と口にすると、「この抽選で当たれば4か月分の電気・ガス料金を番組が負担します」と司会者が伝えた。#ThisMorning has turned completely dystopian and Black Mirror by offering to pay energy bills as a competition prize. pic.twitter.com/hs1DD6NXbo
— Scott Bryan (@scottygb) September 5, 2022
そしてルーレットでは見事に光熱費が当選。嬉しさと安堵の声をあげる男性の様子が伝えられると、多くの視聴者が「抽選の賞品で光熱費を支払わなければならないほどの暗黒時代にイギリスが直面している」というあまりのディストピア感に、衝撃と失望を感じたようだ。
SNSでは、このような声が寄せられている。
・ちょっと前までは、ルーレット抽選って当選者には「旅行」の賞品があったのに、今じゃあ「光熱費」なのね…。そんな時代って悲しすぎる。・イギリス人の究極の二択「食べるか?暖まるか?」
・抽選で光熱費が賞品か。すっごいディストピア感、ここまできたらこの時代をどうやって乗り越えたらいいんだろうな。
・これからは、賞品に「フードバンク優先権」とか出てくるかもね。
・番組としては、おいしいところを狙った感があるんだろうけど、こんなワクワクしない抽選ってなんかいやだな。
・番組見て、暗澹(あんたん)たる気分になった…。
しかし事実として、冬が早く訪れるイギリスでは電気・ガス代がさらにかさむこととなる。また、健康問題を抱える家族のために医療機器を設置している家庭にとっては、8割増の光熱費は深刻な危機問題だ。
光熱費でダメージを食らうのは一般家庭だけではない、パブやレストランなどの飲食店も光熱費の高騰で苦境に立たされる。
そのため、今後イギリスでは経営困難になったパブが閉鎖を余儀なくされたり、ビールの1パイント料金を20ポンド(約3300円)に引き上げたりする可能性があるとも伝えられている。
[画像を見る]
pixabay
「政府の支援なしでは、冬に死者が出たり、健康を損なう人が出たりする恐れがある」という声が世間で上がっているように、インフレの物価高に加えて、史上最悪の光熱費高騰という状況の中、イギリス国民は今後「Eat or Heat(食べるか、暖まるか)」という切迫した経済状況を強いられることになりそうだ。
References:This Morning viewers shocked at 'energy bills' being a prize on Spin to Win competition | indy100/ written by Scarlet / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』