「カネではなくヒトにロマンを」経営歴50年のプロが語る起業の心得 (2/3ページ)
竹菱さんはそんな時にどんなことを考えますか?悪い時期の乗り越え方についてのお話をお聞きしたいです。
竹菱:悪いときは何をやっても悪くなりますよ。変にジタバタしない方がいい。
――大きな流れのようなものがあるんですか?
竹菱:あります。泥沼に落ちたときにもがいたら余計に沈むのと同じで、悪い時期にもがくと余計状況が悪くなる。だから、私はそういうときはじっとしています。といっても何もしないわけではなくて、先の戦略を考えることに時間を費やしていますし、自分がコンサルティングで入っている会社でもそうするよう教えています。
――また、経営上の意思決定のプロセスについて、大事にされていることや意識されているポイントがありましたら教えていただければと思います。
竹菱:昔は他の役員の意見なんて一切聞かずに完全に自分だけで意思決定をしていましたが、今はスタッフの意見を聞くようにしていますし、広く情報を集めるようにしています。今考えると昔は直感だけで判断していましたね。今も直感で意思決定しているといえばそうなのですが、情報をできるだけ入れたうえでの直感、という感じでしょうか。
――最後に、本書の読者の方々にメッセージをお願いします。
竹菱:「自分を信じなさい」ということですね。今の日本は社会がどんどん閉鎖的になって、世界から取り残されつつあります。おそらく、これからもっと取り残されるでしょう。そんななかでも若い方々は最低限自分を信じて、何か小さいことでも夢やロマンを感じて生きてほしいと願っています。
というのも、これから起業したいという若い人と話す機会がよくあるのですが、夢やロマンという言葉が出てこないんですよ。出てくるのは「こういう事業は儲かると思いますか?」という質問ばかりです。
でも、まずやるべきことは儲けのタネを考えることではなく、「相棒」を探すことです。そこさえ決まれば「何をするか」は後でいくらでも出てくる。