ボールが坂道を上り、物の大きさが変わる 物理法則が無視される禁断の地「オレゴンの渦」 (2/3ページ)

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リトスター氏はこの地を取り囲む目に見えない球体が、説明のつかない力の「渦」を生み出していると考えており、渦の起源については「ゆがんだ原子、電磁石、さらには先史時代の宇宙人が残した地下の超巨大機械」など、様々な説を提唱したものの、立証できずに終わっている。

 現代も多くの人が「オレゴンの渦」の解明に取り組んでいる。地磁気や磁場によるものとみられているが、原理はいまだに解明されていない。一方でこの地で発生している奇妙な現象の数々は、単に「目の錯覚」の産物にすぎないという指摘も存在している。

 数学者のフィリップ・ギブス氏は次のように語る。
 「私たちが坂を上っていると感じるのは、複数の要因が関係しています。内耳にある平衡感覚もその一つですが、視覚的な手がかりも重要な部分を占めており、時に視覚情報が平衡感覚を上回ることもあります。水平線が見えない、あるいは自分の立っている場所が本当は水平な土地でない場合、私たちは地面から垂直に立っているように見えたものが実は斜めだった、という事実を受け入れにくくなります。また、誤った遠近感も重要です。並んだ木が距離によって大きくなったり小さくなったりすると、遠近感が狂ってしまう。遠くの物体が実際の大きさよりも小さく見えたり大きく見えたりするのです」

 これらの要因が狭い範囲で同時多発的に起こってしまっているのが「オレゴンの渦」だったのではないか、というのだ。

 なお、現在この場所の一帯は自然公園に指定されており、一般の観光客も訪れることができる。伝説の「禁断の地」は、今では立派な観光資源なのだ。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。

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