恐竜を絶滅させた小惑星は巨大津波を引き起こし48時間で世界中の海岸に到達していた (2/5ページ)
当時地上を支配していた恐竜は、空を飛ぶもの以外はすべて絶滅し、現在まで生き残ったのは、恐竜の子孫である鳥だけだ。
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小惑星衝突から4時間後の津波の高さを表したシミュレーション結果。赤い部分は50メートルの高さがある / image credit:Range et al. in AGU Advances, 2022
隕石の威力は凄まじく、猛烈な火災で動物を焼き殺したり、硫黄を含んだ岩石を粉々にして危険な酸性雨を降らせたり、地球を長期に渡り寒冷化させたりしたことが知られている。
レンジ氏の研究テーマは、その時に発生した津波だ。
衝突で発生した巨大な津波を探るために、幅14キロの小惑星が時速43,500キロ(音速の35倍の速さ)で地球に衝突したと想定して、当時の状況をシミュレーションした。
これと併せて、恐竜を含む地球上の生物の70%を滅亡に追いやった、白亜紀末に起きた5度目の大量絶滅「K-Pg境界」前後の海底堆積物も分析している。・津波の瞬間的な高さは4.5キロに及んでいた
この分析によると、衝突によって発生した津波の初期エネルギーは、23万人以上の死者を出した2004年12月のスマトラ島沖地震津波のそれの3万倍と膨大なものだった。
小惑星が地球に衝突すると、直径100キロのクレーターが生じ、その衝撃で大気中に高密度の塵と煤の雲が巻き上がった。
衝突のわずか2分半後、放出された物質のカーテンが海水を外側へと押し出し、波の高さは一時的に4.5キロにもなって、再び地表へ降り注いだ。
10分後、衝突地点から約220キロ離れた湾内を、高さ1.5キロの津波が縦横無尽に駆け巡った。さらに1時間が経過すると、津波はメキシコ湾から離れ北大西洋に進出。