御家人たちも序列が大事。異議を唱える三浦義村に源実朝の判断は【鎌倉殿の13人】 (2/3ページ)

Japaaan

「確かにそれがしは左衛門尉(さゑもんのじょう)の官職を得ているが、長江殿は三浦の古老。それを差し措いて上列(二列で随行する左側)に就くようなことがあれば、心ある者たちの非難は免れますまい」

長江四郎明義(ながえ しろうあきよし)の母は三浦義明(よしあき。義村の祖父)の娘で、義村とは従兄弟に当たります。しかしかつての和田義盛(演:横田栄司)と同じく、親子ほどの年齢差がありました。

だから年長者に先を譲りたい気持ちも解りますが、それでは朝廷から定められた序列のけじめがつきません。

なかなか出発できず、待ちくたびれる御家人たち(イメージ)

「なるほど、相分かった」

双方の言い分を聞いた実朝は、今回に限り長江明義を上列としました。

「三浦はまだ若いから、今後も機会は多かろう。しかし長江は高齢だから、これが最後になるかも知れない。よいな」

「「ははあ」」

こうして随兵の序列は改まり、実朝ご一行は無事に出発できたということです。

終わりに

……義村申云。明義爲高年。難候于右云々。明義申云。義村有官之上継三浦介義澄之遺跡。尤可列左也云々。此礼節移剋。頗爲御出煩之由。大夫判官行村參申于御前。仰曰。各存穩便。尤絶感。今日御出之儀。殊所被執思食也。而義村可有後榮。明義者無前途者歟。然者令候于左。可備子孫之眉目者。行村相觸御氣色趣之間。不能重申子細。

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