現代の銀行に通じる江戸時代の「両替商」の仕事とは?なぜ両替が必要だったのか? (2/2ページ)
物によって使う硬貨がわかれており、また高額なものは関東では金で、関西では銀で支払うという風習もありました(「関東の金遣い、関西の銀遣い」と呼ばれます)。そこで、これらの金貨・銀貨・銅貨の交換を担ったのが、両替商です。
手数料を取って両替三貨のあいだの両替とあわせて、このときは時期によって相場が変わる変動相場制であったため、手数料を取って両替を行っていました。両替商は、この手数料で利益を出していました。
両替以外の両替商の仕事両替商は、貨幣の両替以外にも、幕府や大名、商人など大口を相手として、預金の受け入れ、手形の発行や決済、貸付や為替取引などを行いました。幅広く金融業務を担当し、これが今の銀行業務へとつながっています。
特に大きな両替商は……江戸時代にはさまざまな両替商が存在しましたが、特に有名な両替商は、鴻池(こうのいけ)、三井、住友の3つです。このうち、三井と住友は現在までつづく大きな銀行グループとなっています。鴻池両替店も、明治になりほかの銀行との合併を経て三和銀行となり、その後現在でも三菱東京UFJ銀行となり、影響力を持っています。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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