平野紫耀、中条あやみ…インスタが「匂わせ」炎上の燃料になる深いワケ

日刊大衆

King&Prince平野紫耀、中条あやみ
King&Prince平野紫耀、中条あやみ

 11月15日、『文春オンライン』が中条あやみ(25)がベンチャー企業経営者と交際中で、結婚間近である、と報じた。中条の所属事務所は交際を認めているが、結婚の予定については否定した。

 これまで決定的な恋愛スキャンダルがなかった中条の熱愛だけに、世間は盛り上がっているが、思わぬところへの影響もあった。以前から中条は、ジャニーズファンの間で「SixTONESジェシー(26)と交際を匂わせているのではないか」という噂が流れていたのだが、この疑惑が否定されることになったのだ。

 この「匂わせ」疑惑は、中条が6月11日に自身のインスタグラムに白いシャクヤクを持った写真を投稿した際に、身に着けていたピアスがジェシーの愛用ブランドと同じブランドのものだったことや、白いシャクヤクの花言葉が「幸せな結婚」だったことから浮上した。

 中条とジェシー以外にも、King&Prince平野紫耀(25)と平祐奈(24)も、ファンの間で「匂わせ」疑惑が浮上。

 平野と平は2017年の映画『Honey』で共演しているのだが、ファンの間では“平野とされる人物のLINEプロフィールの背景画像”と、平がインスタグラムに投稿した夕日の写真が一致していたり、ルームウェアブランド・ジェラートピケのアイマスクを利用している姿を平がインスタグラムでシェアしたところ、平野の有料ブログでも同時期にジェラートピケのアイマスクを使用していたりしたことが「匂わせ」と言われてきた。

 このように、なぜインスタグラムの投稿で「匂わせ」疑惑が発生し、ファンの間で炎上するのか――。本サイトは、計量経済学、ネットメディア論、情報経済論などを専門とする国際大学の山口真一氏に詳しく話を聞いた。

■インスタグラムで投稿され、ツイッターで大炎上

 インスタグラムは2010年にサービスを開始。ユーザーはフィルターで編集可能な写真や動画をアップし、投稿されたメディアに「いいね!」を押したりコメントを残したりできる。2016年8月からは、24時間のみ表示される投稿「ストーリーズ」も導入され、好評を博している。

 インスタグラムが、ツイッターやフェイスブックなどの他のSNSと異なる点はどういったところなのだろうか。

「ツイッターは140文字以内の文章、フェイスブックはもっと長い文章を投稿することが主な利用方法です。その一方で、インスタグラムは画像や写真、動画に特化しています。そのためユーザーに直感的に伝わりますが、リツイートがあるツイッターやシェア機能があるフェイスブックと比べて、他者と共有しづらいですね。最近では、飲食店や旅行先などの情報を検索するために利用するユーザーも増えています」(山口真一氏=以下同)

 インスタグラム単体では、ユーザー同士で共有することが難しいというが、ネットの炎上の火ダネになっているのは、一体なぜだろうか。

「インスタグラムでも、投稿のコメント欄が大荒れすることもありますが、シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所の調査によると、SNSの大きな炎上の90%以上は、ツイッターで起こっています。

 インスタグラムのみで炎上が大きくなることは少なく、インスタグラムの投稿を見た誰かが、ツイッターで“匂わせ疑惑”を発信して炎上、まとめサイトやネットメディアが追随してさらに拡散され、またインスタグラムに新たな投稿があって、またそれが炎上の燃料になる……というループが起きていますね」

■ファンの間で匂わせ疑惑が確信に変わる原因

 インスタグラムで交際の「匂わせ疑惑」が取りざたされた芸能人については、平野と平、中条とジェシーのように真偽不明のケースと、町田啓太(32)と玄理(35)のように、のちに実際に交際が判明したケースに分類できる。

 真偽不明の匂わせ疑惑が、ファンの間で瞬く間に広がり事実のように語られるのはなぜなのだろうか。

「事実無根と思われる芸能人の“匂わせ”疑惑について、そもそもむやみやたらに騒ぐものではないという前提がありますが……ファンの方にとっては、誰かが取り上げた交際疑惑の噂を見ると、やっぱり驚きますよね。そして、その噂にのめりこんでいく。

 人間は誰しも“確証バイアス”という、自分の中で“こうかもしれない”という仮説を持っているとき、それを支持する情報ばかり集めて、反証する情報などを無視する傾向があります。

 傍から見ると、“こじつけではないか”といったことでも、ファンの中ではそれが真実になり、まとめサイトやネットメディアがそれを助長しているのではないでしょうか」

 また、匂わせ疑惑を追うユーザーたちが過熱し、アイドルの交際相手とされる女優に攻撃の矛先が向くこともある。

「忘れてはならないのが、噂の過熱が誹謗中傷に発展すると、名誉毀損や侮辱罪に問われることもあり、自分たちの盛り上がりがいずれ自分に返ってくる可能性があること。

 SNSでは、“エコーチェンバー現象”という自分と似た考えのユーザーが集まりやすい現象があります。それ自体は悪いことではないのですが、同じ意見のユーザーばかり集まっていると、同じ意見が反復される中で、考えの先鋭化につながりやすい。特にファンの集団では、それぞれが同じ意見を語り合う中で、匂わせの“疑惑”が“確信”に変わっていってしまうこともありますね」

■町田啓太&玄理のように交際が事実だったケースの原因

 町田啓太と玄理は、断続的にファンの間で交際の匂わせ疑惑が取りざたされたあと、2022年9月28日配信の『NEWSポストセブン』によって熱愛が報じられ、交際が事実だったことが判明した。

 町田と玄理は、かねてよりインスタグラムの投稿に共通点が多いことがファンの間で指摘されていた。スマホケースがお揃い、同じ服や帽子を着ている、町田の雑誌のインタビューの回答に登場したデザイナーズ家具やお香が玄理のインスタグラムにも登場……といった複数の例がファンの間で挙げられていた。

「町田さんと玄理さんのように、交際が事実だった場合のインスタグラムへの投稿について、一般論として説明しますと、1つ目は、本人たちの間では普通のことすぎて、投稿に怪しい箇所があると気づいてないパターンがあります。

 2つ目は、故意に匂わせている可能性ですね。著名な方も、結局ユーザーと同じ人間ですから、“自分の幸せな時間をシェアしたい”と思ったのでは。インスタグラムに一般のユーザーが彼氏や彼女の写真を載せることもありますが、同じように自慢の恋人を載せたいと思ったのかもしれません。

 ファンにとって、芸能人が自分と同じ人間という感覚がなくなってくることもあるかもしれませんが、芸能人も普通の人と変わらなくて、“言いたかったのかな”というのが正直なところ。温かく見守っていけばいいのではないでしょうか」

 インスタグラムなどのSNSで、芸能人はテレビや舞台の仕事とは違う一面をファンに見せてくれる。彼らはただ「幸せな瞬間をファンのみんなと共有したい」と考えただけだったのかもしれない――。

山口真一(やまぐち・しんいち)
博士(経済学・慶応義塾大学)。専門は計量経済学で、ネットメディア論や情報経済論などを研究領域とする。国際大学グローバル・コミュニケーションセンター(GLOCOM)主幹研究員/准教授。著書に「正義を振りかざす『極端な人』の正体」(光文社)、「炎上とクチコミの経済学」(朝日新聞出版)ほか多数。

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