『silent』絶好調の裏で…「期待裏切り」コア視聴率「急落」10月ドラマ「ワースト3」!平野紫耀『クロサギ』、「トラブル」月9よりも酷いのは!?
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10月クールの連続ドラマも、いよいよ折り返し地点。今クールの話題&高視聴率の“不動の1位”はもはや、川口春奈(27)が主演で、Snow Manの目黒蓮(25)が大人気を博している木曜22時放送のドラマ『silent』(フジテレビ系)で間違いないと思われるが、ほかの作品はどうなっているのか――。
「現在のテレビ各局は、13~49歳に的を絞った“コア視聴率”を最重要視しています。コアの数字が高いほうが、単価の高い良いCMが入るから、というのがその理由です。
コア視聴率は、世帯視聴率と違って、良い番組でも5%を超えることは滅多にないんですが、『silent』は第6話(11月10日放送)は世帯視聴率が7.9%で、コア視聴率が4.5%(いずれも関東地区/ビデオリサーチ社調べ)と非常に良い数字を残しています。
この日裏番組は、老舗の人気バラエティ番組『秘密のケンミンSHOW極』(日本テレビ系)や、同時間帯で高視聴率を維持し続けている『報道ステーション』(テレビ朝日系)でしたが、『silent』がそれを上回る形になっています」(制作会社関係者=以下同)
『silent』は、10月27日にはプロ野球の日本シリーズが延長されたため、放送が23時30分~24時30分という日をまたぐような遅い時間になったにもかかわらず、コア視聴率3.0%を記録するほどの大人気を博している。
「現在は『TVer』など見逃し配信が充実していてその再生数も注目されていますが、やはり、リアルタイムで良い数字、特にコア視聴率を取れる作品が絶対視されます。“『TVer』でいくら再生されても、コアの数字が取れないと……”と多くの民放キー局の関係者は口をそろえます。やはり、CMの単価が違うんですよね。そういう意味で、やはり『silent』は素晴らしいわけです。フジテレビが、ネットワーク局も含めて、総力を挙げて宣伝、プッシュしている理由が分かりますよね。
今クールのドラマは、『silent』以外にも配信で回っている作品は多くありますが、視聴率に関して言うと、“期待値は高かったのにイマイチ”という作品が多い印象を受けますね」
特に前評判の高さから注目度の高かったにも関わらずピンチを迎えている作品に、King&Princeの平野紫耀(25)の『クロサギ』(TBS系)があるという。
「2006年に山下智久さん(37)が演じた前作が社会現象を起こしたこともあり、放送前から注目度の高い作品でした。多くの宣伝にくわえて山下さん主演の前作との“因縁”が多く報じられたことも大きかったのでしょうか、『クロサギ』の第1話は、世帯視聴率9.2%でコア視聴率も4.2%と非常に高い数字でしたが、2話のコアは3.1%、そして3話と4話はともに2.6%と大幅にダウンしています。
やはり、第1話を見て“山下版の方が面白かったな”で視聴を辞めてしまった人が少なくないということなのか……。『クロサギ』には、今後についての大きな不安もありますよね」
その不安要素とは、主演の平野が岸優太(27)、神宮寺勇太(25)と3人でキンプリとジャニーズを来年5月以降に辞めることが明らかになったこと。第3話(11月4日)放送直後に公表されたことで起こる、“ファン離れ”だ。
■平野の「脱退」で「もう見れない」と『クロサギ』から離脱するキンプリファン
実際に世帯視聴率は脱退公表前の3話が7.5%だったのが4話で6.9%まで下落しており、
《クロサギももう見れないしツキヨミも聞けない》《クロサギ見たいけど落ち込んじゃうしまだなんとなく平野紫耀くん見れないから、山下のクロサギ見た》《クロサギも見れない。だって見たら平野紫耀の作品終わっちゃうでしょ》
など、複雑な心境を抱え、『クロサギ』の視聴をやめたという視聴者の声が多くSNSに寄せられている。
当初の大きな期待を数字面では裏切ってしまっている10月ドラマ。『クロサギ』に続くのは、“月9”だという。
「主演や制作陣、放送枠のブランド力などから、期待値が非常に高かったドラマ、吉沢亮さん(28)主演のフジテレビの『PICU 小児集中治療室』が数字的には良くないですね。こちらも、シナリオ、出演俳優の演技面の評価は悪くないものの、視聴率は厳しい。初回こそ世帯10.3%、コア3.6%と及第点以上のスコアでしたが、11月7日放送の第5話は世帯8.4%、コア2.3%とやはりガクッと落ちています」
『PICU』は同枠で2019年と20年に2シリーズ制作され好評を獲得した上野樹里(36)主演の『監察医 朝顔』の制作陣が再集結したこと、主演の吉沢を筆頭に旬なキャストを多くそろえていたことから大きな期待がされていた。しかし、小さな子どもも命を落とすシビアな医療の現場を描いているため、「見るのが辛い」という親世代の視聴者は少なくないという。
さらに、最終的に和解が成立したものの、第1話の描写が現実の北海道の医療事情と食い違っていたうえ、町名をそのまま使用していたことから、初回放送後、北海道美瑛町がフジテレビに抗議するトラブルも起きてしまった。
《『PICU』は感動の押し売りみたいなのがものすごく鼻についてつまらない。主人公が妙に熱血なのも不自然、現代っぽくない。『朝顔』がそもそも嫌い》《題材もキャストもなんか面白そうだったのに、イマイチ入り込めないというかリアリティがないというか、物足りなさがスゴい》
といった厳しい声もSNSにはあるが、吉沢は放送前に「個人的に子供のころから『野球と言えばイチロー』『ドラマと言えば月9』ってくらいおなじみ感があるものだと勝手に思ってました」と熱く語っていただけに、今後の巻き返しに期待したい。
■『エルピス』は制作陣の熱量が現状、結果にはつながらず……
前出の制作会社関係者は話す。
「大人以上に、舞台が小児集中治療室だけあって子役の存在感が大きいドラマです。有名どころではNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』や今年6月クールの『オールドルーキー』(TBS系)で活躍した稲垣来泉さん(11)などもゲスト出演していたので、10数年後に“実はあの人気俳優がこのドラマに!”という感じに再評価されそうな気がしますね。
ただ、ここから後半戦で良い視聴率を残せるかと言えば、どうでしょうね……」
期待の大きかった『クロサギ』と『PICU』の意外な苦戦が続いている状況だが、その2作以上に制作陣の熱量と視聴率に乖離が見えてしまっているのが――。
「長澤まさみさん(35)の主演ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』(フジテレビ系)ですね。『エルピス』は初回(10月24日)の時点で世帯8.0%、コア2.7%でそこまで高い数字ではありませんでしたが、第3話(11月7日)では世帯6.3%、コア1.9%にまで落ち込んでしまっています。あれだけ豪華なキャストで、かつ放送前からかなり話題になっていたのに、コア2%切りは相当しんどい展開でしょうね。
『エルピス』は、これまで描いてこなかったテレビ業界の報道や政界の生々しい“負の側面”を描いたシナリオ、本物の女子アナにしか見えない長澤さんを筆頭にした演技力の高いキャスティング、そして何よりまるで映画のような画質やカメラ割の映像など、制作陣の熱量が高いだけに、結果がついてきていないのが非常に惜しい作品ですね。
第4話(11月14日)では“再審請求の返事まで10年かけた上に棄却した”という国の対応を、“被告の獄中死が狙いなんじゃないか”というめちゃくちゃ攻めたセリフもありましたが、これから先は、さらに攻めた内容になると聞いていますね」
本作の大筋は「落ち目の局アナの浅川恵那(長澤)が冤罪疑惑のある死刑囚をめぐる真相を追求していく」というもの。
「腰を据えて観ると重厚な世界観で非常に満足度の高い作品ですが、裏を返すと1話でも見逃すと話についていけなくなってしまうし、内容も暗いので気軽には見れないということでしょうね。
ちなみに、細かく作り込んだ世界観が評価されている一方で、“2018年(現在)と2006年(事件当時)が交錯しているシーンなのにスーパーの生肉の賞味期限が2022年になっている”という非常に惜しい凡ミスも指摘されていました。
一方、舞台が2018年なのに、エンディング映像に登場するケーキの箱に記載された賞味期限が第1話をオンエアした“2022年10月24日”になっていること、『エルピス』とは『パンドラの箱』に関するワードのため、“ケーキの箱をパンドラの箱に見立てた意味深な伏線ではないか”と考察するファンもいますね」
非常に攻めた内容であるし、実際に見た視聴者からの評判は上々の『エルピス』。日本ドラマ史に名を残す名作になるポテンシャルは十二分に秘めていると思われるが、それだけに、ここまでの視聴率の低空飛行ぶりが残念でならない。
「『エルピス』は配信などで全話一気見したい作品です。本当に映画のようなクオリティで、一度見ればどんどん見たくなる。しかし、週に1度の放送という地上波の連ドラとしては、視聴にあたってのハードルが高いところがあるのでしょうね……」
当初の期待を、数字的には裏切ってしまっている感じの『クロサギ』、『PICU』、そして『エルピス』。平野、吉沢、長澤、誰もが評価する大人気俳優、タレントの3者は、後半戦で大逆襲を見せてくれるだろうか!?