馬を贈られた時の正しい受け取り方とは?北条重時『六波羅殿御家訓』にみるマナーがこちら (3/3ページ)

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とは言え、主君であっても互いの力関係や距離感によって対応の微調整は必要。あまり尻尾を振り過ぎるのも考えもので、TPOに応じた振る舞いが求められます。

次の教訓も似たような内容です(こちらは「人の」という表現なので、別に目上とは限りません)。

一 人の給たらむ馬を、即無左右人にあつくる事すへからす、況や人にとらすへからす、一日なりとも我馬屋■たてヽ、次々の日なんと人にも預くへし、即馬屋に立てつると聞は、主歸聞て悦思也、又馬を見すして、無左右引入るヽ事すへからす、進る馬は御気色いかヽありつると問は、軈人の許へつかはされ候つると云はヽ、本意なく思て、此殿には何なる志たりとも、思も知まし■よやとて、浦見を残す也、

※『六波羅殿御家訓』より(第20条目)

贈り主「(帰って来た使者に)どうだ、贈り物は喜んでいただけたか?(進ずる馬は御気色いかがありつる)」

使者「それが……すぐによそへ預けてしまわれました(やがて人のもとへつかわされそうらわつる)」

せっかく名馬を贈ったのに……(イメージ)

何だよ、せっかく贈ったのに……あの人には何を贈ってもしょうがないな(此殿にはいかなる志たりとも、思いも知るまじ)と、要らぬ怨み(=浦見。縁起のよい当て字)を買うことになってしまいます。

終わりに

以上、北条重時『六波羅殿御家訓』よりプレゼントの受け取り方を紹介してきました。ここでは目上の方から馬を贈られた場合にフォーカスしましたが、これは誰から何を贈られた場合も同じこと。

いかなる立場や力関係であれ、相手も(あなたと同じく)血の通った人間であることを鑑みれば、とるべき対応はおのずとわかる事でしょう。

幼少期から苦労を重ねたことで人格を磨き、徳操を養った重時らしい教えと言えます。現代に生きる私たちも、ぜひ見習いたいものですね。

※参考文献:

桃裕行 校訂『北條重時の家訓』養徳社、1947年10月 『増補改訂 武家家訓・遺訓集成』ぺりかん社、2003年8月

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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