来年５月にグループを脱退し、秋にはジャニーズ事務所も辞めることが明かされているＫｉｎｇ＆Ｐｒｉｎｃｅの岸優太（２７）。退所発表後の露出減などを危惧する声もあったが、１１月２４日の『ＶＳ魂　グラデーション』（フジテレビ系）では逆に岸がメインの新企画が放送され、ファンを喜ばせた。

「“岸ディレクター”がロケをして、芸能人の自宅を訪れて高そうなものを調査する、という企画です。１１月２４日の放送回は、アレクサンダーさん（３９）と元ＡＫＢ４８の川崎希さん（３５）夫婦の豪邸でのロケでした」（テレビ誌編集者）

　岸はエルメスの高級チェアの座り心地を「目を瞑ったら、僕みたいな素人ではイスって感じ」と評したり、インサート（紹介ＶＴＲ）の撮り方が下手でスタジオが大ウケだったり、安定の天然ぶりを披露。

　ラストは、「世の中に豪邸がある限り岸Ｄのロケは続く…」というナレーションで締める企画だった。

　岸が脱退を発表してから「今後出番が減るんじゃないか？」「最悪は番組を降板して、藤島ジュリー景子社長のお気に入りであるなにわ男子に交代するのでは」と不安視していたファンが多かっただけに、この“未来”を感じさせる番組サイドの姿勢は視聴者に大好評。

《沢山の人に岸くん愛されていると感じる映像に言葉、ＶＳ魂メンバーだけでなく、運営スタッフも推せる》
《退所発表から昨日のＶＳ魂放送までに時間は十分あったのに「世の中に豪邸がある限り岸Dのロケは続く」のとこ修正せず放送してくれた。この先事務所の圧力で岸くんを活かす企画が潰されたとしても、番組側の本意はこの言葉の通りだったんだろうなって思える。》
《編集いくらでもできたはず。しかもジャニーズ番組なのに「新企画」「岸Ｄのロケは続く」って明言した。これって相当スゴイことなのでは…》

　などと、ＳＮＳに大いに反響が寄せられている。

■番組チーフ作家のアツいツイートも超低視聴率は継続

「以前から、岸さんの人柄はスタッフの間でも評判がいいことで有名ですが、あらためて“心中”とも取れる愛のようなものを感じましたよね。『ＶＳ魂』のチーフ作家である町田裕章さんもツイッターで、《岸くんでやりたい企画は無限に思い付くぞ。》《ファンの人がいい人ばかりで岸沼にハマりそう》などとツイートしていましたよ。

　ただ、岸さんがジャニーズを辞めるのは来秋ですが、『ＶＳ魂』はそれまで持たないかもしれません……」（制作会社関係者）

『ＶＳ嵐』を引き継いで、２０２１年１月に嵐・相葉雅紀（３９）をＭＣにスタートした『ＶＳ魂』は視聴率が低迷し、何度も路線変更してきた。

「『ＶＳ嵐』と同じくゲームアトラクションに挑む→屋外でいろいろなチャレンジに挑む→タイトルを『ＶＳ魂グラデーション』に変更して内容も“並び替えゲーム”がメイン」

　とテコ入れを繰り返してきたが、視聴率は一向に改善する気配がない。

「『ＶＳ魂』のときには世帯視聴率は６％台、テレビ各局が重視する１３～４９歳のコア視聴率は３％台を推移していましたが、『グラデーション』になってから世帯は４％台に、コアも２％台とさらに数字が低下。

“岸Ｄ”の活躍が見られた１１月２４日放送回も数字は悪く、世帯４.４％、コア２.２％でした。裏番組の『ぐるぐるナインティナイン』（日本テレビ系）の２時間ＳＰが世帯８.６％、コア４.７％なので、半分も数字が取れていません。ゴールデンで、ジャニーズの人気タレントが集結して……終わっている数字です」（前同）

■岸の「離脱」ととも番組も終了？

　深刻なテレビ離れが進む今、人気のジャニーズタレントが出たり、豪華なセットを作った番組なら数字は確実に取れる、ということはない。

　７月７日の『東スポＷＥＢ』では、『ＶＳ魂』は嵐の活動再開までは終わらせるわけにいかず、「視聴率が上がるまで、何度でもリニューアルする覚悟」とされていたが、物事には限度があるだろう。

「『ＶＳ魂』はその深刻な低空飛行ぶりから、改編時期の度に打ち切りが検討されているといい、常に楽観視できない状況にあることが知られています。

　それだけに、岸さんがキンプリを辞める５月、そしてジャニーズ事務所を離れる秋にかけて、大きな動きがあると考えられる。岸さんが離れ、そこになにわ男子のメンバーが入ってきても、それはそれでハレーションが起こる可能性がありますからね。

　いま言われているのは、岸さんの離脱を機に、いよいよ番組自体が終了してしまうのでは、ということ。数字的には極めて深刻な状況で、さらに岸さんも離れるわけで、強引に続けても良くないのでは、ということですね。超低視聴率番組をずっとやっていては、キャプテンの相葉さんのマイナスイメージにもなってくるでしょう。

　早ければ来春にも……ともささやかれていますが、そんな危うい状況だからこそ、最後まで岸さんと一蓮托生で駆け抜けたい、という気持ちが番組サイドから出ているのかもしれませんね」（前同）

　岸の離脱で、ますます苦境を迎えることになる『ＶＳ魂』。この現状に心を痛めているのは、他ならぬ岸かもしれないーー。