年末年始が迫り、各局の大型特番の数も増えてきている。そんな中、１２月５日から１１日の週に“異変”が起こったという。制作会社関係者が話す。

「フジテレビが日本テレビを抑えて、１２月５日週のゴールデンとプライム帯で２冠を奪取したんです」

　ここ数年、民放各局は世帯視聴率ではなく１３～４９歳のコア視聴率や個人視聴率を重視しているが、日本テレビは１１年連続で個人視聴率３冠王の“一人勝ち”状態にあった。一方のフジテレビは、視聴率が振るっておらず、かつての勢いは今や見る影もない。だが――。

「１２月７日には『２０２２ＦＮＳ歌謡祭』（フジテレビ系）の放送がありましたからね。同番組のコア視聴率は８.５％（すべてビデオリサーチ調べ、関東地区）、世帯視聴率も１１.９％とめちゃくちゃ高かったんです」（前同）

■「ＦＮＳ歌謡祭が紅白以上に紅白らしい」

　３時間半にわたって生放送された『ＦＮＳ歌謡祭』は、例年同様に嵐・相葉雅紀（３９）と永島優美アナウンサー（３１）がＭＣを担当。

　番組には松平健（６９）、ＫｉｎＫｉ Ｋｉｄｓ、Ｋｉｎｇ＆Ｐｒｉｎｃｅ、Ｓｎｏｗ Ｍａｎ、なにわ男子、工藤静香（５２）、高畑充希（３０）、氷川きよし（４５）、松下洸平（３５）、水谷豊（７０）、井上芳雄（４３）、ＬｉＳＡ（３５）、薬師丸ひろ子（５８）などの超豪華アーティストが多数出演した。

「相葉さんのＭＣもすっかり板について安定感抜群でしたね。それに５人体制のキンプリが見られる数少ない機会にもなりましたし、三浦大知さん（３５）と満島ひかりさん（３７）という幼馴染２人のコラボ、水谷さんが『相棒』（テレビ朝日系）について言及したりと、見どころ盛りだくさん。

　もはや『ＮＨＫ紅白歌合戦』以上のラインナップで、ＳＮＳには“ＦＮＳ歌謡祭が紅白以上に紅白らしい”といった声も上がったほど。１４日の第２夜にもＡｄｏ（２０）扮するウタが出演するなど、注目度は抜群。第２夜もとんでもない数字になるのではないでしょうか」（同）

■２度目の『鬼滅の刃』で『ＴＨＥ Ｗ』を打倒

　１２月１０日の１９時からは、映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が放送され、コア視聴率６.６％を記録した。

「昨年９月に続いて２度目の『無限列車編』でしたが、とんでもない数字ですよね。『無限列車編』の裏では一番面白い女性芸人を決める『女芸人Ｎｏ.１決定戦 ＴＨＥ Ｗ ２０２２』（日本テレビ系）が放送され、天才ピアニストが優勝しましたが、それほど話題にはなっていません。

『ＴＨＥ Ｗ』はコア視聴率も４.８％と悪くありませんでしたが、２度目の『無限列車編』にバッサリ切られた格好です。フジが『鬼滅の刃』で“日テレ潰し”を狙い、それが見事にハマったのではないでしょうか」（前出の制作会社関係者）

■『珍プレー好プレー』もコア視聴率で大健闘

　１２月１１日１９時からは、年内いっぱいの休養を発表している元ＳＭＡＰの中居正広（５０）がＶＴＲ出演することが事前に発表されて注目を集めた『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞２０２２ おかげ様で４０周年！珍プレーよ永遠に…ＳＰ』（フジテレビ系）が放送された。

　中居がＶＴＲを収録したのは１１月４日の休養宣言の直前。スポーツ紙のＷＥＢ版では中居の同番組へのＶＴＲ出演がネットニュースになり、中居の近影も掲載されたが、その激ヤセした姿にＳＮＳには驚きの声や心配する声が殺到。

　そんな中居はＶＴＲで「今年４０周年を迎えるプロ野球珍プレー好プレー大賞。１年の締めくくりは珍プレー好プレー、そしてプロ野球でお楽しみください」と笑顔でコメント。中居が選ぶ珍プレー好プレーなども放送された。

　また、東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手（２２）や塩見泰隆選手（２９）、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督（５０）などのビッグネームが集結して番組を盛り上げた。

■激ヤセの中居に「これはさすがに心配な痩せ方……」の声

　前出の制作会社関係者が続ける。

「番組のコア視聴率も５.７％と非常に高かったんです。決していいことではありませんが、放送直前に中居さんがＶＴＲ出演することが明らかになり、激ヤセした写真が公開されたことで、番組の注目度は格段にアップしました」

　視聴者からは「中居くん心配な痩せ方でしたね」「これはさすがに心配」「目の回りのたるみ方や成人男性の健康的な痩せかたではないよね」「中居くんの痩せ方が心配。ほんとゆっくり休んでほしい」といったコメントが寄せられた。

「中居さんのことが心配で“見ないと……”となった人も少なくなかったのではないでしょうか。事前のネットニュースは広告効果が抜群だったはずです。実際、ものすごく痩せていましたからね……。

　フジは『ＦＮＳ歌謡祭』、『鬼滅の刃』、『珍プレー好プレー』と超強力コンテンツ３本で大躍進。通常であればコア視聴率の週間の数字は日テレが圧勝ですが、ここにきてフジが持つ強いコンテンツをぶつけて視聴率争いに異変、大逆転が起こったんです。

　年末年始には各局が大型特番を放送しますから、毎日のように視聴率に大きな変化が出てくるのではないでしょうか。フジ以外も日テレに追いつけ追い越せで特番をぶつけてくるはずですよ」（前同）

　一人勝ちの日本テレビを打倒する局はあるのだろうか!?