空前の『silent』ブームに沸いた3ヶ月。私たちをここまで夢中にさせた“その理由” (3/3ページ)

マイナビウーマン

湊斗にフラれた後、紬が作っていたのもハンバーグだった(第5話)。紬と一緒に住む“湊斗過激派”の弟・光(板垣李光人)に「湊斗くん呼ぼうか?」と言われるくらい、二人分にしてはちょっと多めの材料をネコ形に捏ねていた紬。しかし、湊斗からの電話で改めてお互いの気持ちを話した後、手のひらサイズのネコはパンダになり、二人で食べきれるくらいのハンバーグになった。

ハンバーグの作り置きをしなかったこと、翌日に想と会った時に「ハンバーグ以外のものが食べたい」と伝えたことから、紬なりに湊斗から巣立とうとしていたのではないかと思う。わざわざ二日連続で同じものを食べたくないからでは……と受け取った人もいるが、あの瞬間の紬に少しでも湊斗のことを思っていてほしいと、願わずにはいられなかった。

■スピッツの音楽のように“いつまでも愛されつづける存在”に

一方で、ドラマ本編と共に考察ツイートも流行っている。ハッシュタグ「♯silent考察」をのぞいてみてほしい。次回をまだかまだかと待つ視聴者の情熱にあふれていて、さすがに深読みしすぎでは? とリプライしたくなってしまうくらい、細かくチェックしているツイートも出てくる。しかし、その現象は“考察”というどこか俗物的な響きよりも、「登場人物の気持ちをもっと知りたい」「物語を理解したい」という純粋な視聴者感情のようにも思うのだ。

空前の『silent』ブームに沸いた3ヶ月だった。振り返ってみると、『silent』が毎週与えてくれた、じっくり腰を据えて作品に没頭する一時間は、忙しない毎日を送る私たちにとって、とても贅沢なものだったのかもしれない。物語が終わりを迎えても、それは例えば劇中で流れるスピッツの音楽のように、いつまでも多くの人に愛されつづける存在になるだろう。願わくば『silent』を機にテレビドラマを見始めた人たちが、これからも、なにかのドラマを楽しんでくれていたらうれしい。

(明日菜子)

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