AI・ロボットによる代替は不可能 専門家が語る建設業界の未来 (2/3ページ)

新刊JP

この業界の中でもAI・ロボットに代替されにくい仕事・されやすい仕事がありましたら教えていただきたいです。

中西:住宅や建築物などでは、その構造体自体を工場で作ってきて、現場では組み立てるだけというやり方も出てきてはいますが、それはほんの一部に過ぎません。分かりやすいところでは、大工工事などは余程緻密な作業が出来るロボットでも持ってこない限り、人間の職人に取って代わることはできないでしょう。

また、屋根工事・設備工事・電気工事・道路工事・橋梁工事など、ほとんど全ての工事において、AIやロボットが代替することは不可能だと思います。今後も技術的な進歩はあるのでしょうが、少なくとも向こう数十年の間でその代替が可能になるとはとても思えません。よって、建設業界の中で代替されにくい業種としては、建設業界の概ね全業種と言えるのではないでしょうか。

――利益改善の手法として、他の利益ではなく「粗利」に注目される理由はどんな点にありますか?

中西:利益というものは経理上何種類も存在します。粗利益・営業利益・経常利益・税引き前利益・純利益と、その5種類が決算書上には明記されています。

粗利に注目する理由はただ一つ。一般社員が関与できコントロールできる唯一の利益だからです。営業利益をいくらにしよう、税引き前利益をいくらにしょうという会社もありますが、その数字を意識するには、全社の経費である一般管理費や営業外の損益の数字も把握しないといけません。そういった数字を一般社員に理解させるのは不可能です。一般社員には難しすぎますし、経営者も公開したがりません。

社員全員が関与できる数字、理解できる数字、身近な数字こそが粗利益です。よって粗利益こそが、利益改善において最も重要な利益となると言えるのです。

――また建設業界の傾向として粉飾決算の多さも指摘されていました。粉飾が横行する背景についてお聞きしたいです。

中西:先程お話しした、建設業界の工期がカギを握っています。工期は長く、現場によっては、期を跨ぐこともあります。

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