AI・ロボットによる代替は不可能 専門家が語る建設業界の未来 (1/3ページ)
長引くコロナ禍で苦境に立たされているとされる建設業界。
利益が出ずに苦しむ企業が多いなかで、外的要因ではなく「売上至上主義」「どんぶり勘定」「粉飾決算の横行」など業界内部の問題を鋭く指摘するのが建設業界専門コンサルタント・中西宏一氏だ。
なぜ、この業界は赤字体質・薄利体質が染みついているのか。そしてそこから抜け出す方策はあるのか。建設業界をとりまく環境と問題点、改善策、そしてこの業界の未来について、中西氏の著書『赤字続きの会社がみるみる蘇る 建設業経営「利益最大化」の法則』(パノラボ刊)を踏まえつつお話をうかがった。今回はその後編だ。
■AI・ロボットによる代替は可能か? 建設業界の未来――中西さんは、建設業界を「利益改善がしやすい業界」だと書かれていました。これはこの業界が売上至上主義でそもそも利益を重視しない傾向があることが理由ですか?
中西:建設業界に限らず、利益を重視していない会社は世の中には多くあります。売上至上主義そのものも建設業界に限ったことではありません。実際は他の業界でも同様です。世の中の多くの会社は売上を目指しています。その中での建設業界の特性としては、先ほどお話したように、ある一定の工期という期間があることがあげられます。その期間で「どうにかなる」と思っていた当初の目論見あるいは願いが外れて、結果的に赤字や低利益になっている現場が多いのです。
その部分のやり方であり意識を変えることさえ出来れば、赤字工事・低利益工事という決定的な損失を避けることができますし、結果、利益は大きく上がります。そういった現状の利益感覚の低さとのギャップが、建設業界は他業界に比べて大きい分、利益改善しやすい業界だと感じています。
――建設業界の未来についての章が興味深かったです。AIやロボットに代替される仕事がよく話題になりますが、建設業が人の手を必要とするのは確かです。