4月の「義務化」前に知っておきたい!ペナルティあり?どこがお得?プロが答える「マイナ保険証」の素朴な疑問

日刊大衆

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 昨年10月、河野太郎デジタル大臣が発表した、マイナンバーカード(以下、マイナカード)と保険証の一体化。いわゆるマイナ保険証は、取得が面倒なことや国への不信感から普及が進んでいないが、今年4月から病院や薬局などの医療機関に、マイナ保険証による受付システムの設置が義務化されることになった。

「4月から12月の間、政府は従来の健康保険証での受診料を値上げすることを決定。窓口負担3割の場合、初診と再診時に現行よりそれぞれ6円上乗せされます。マイナカードの普及率を上げるためとはいえ、政府の強引すぎるやり方に不満の声も上がっています」(全国紙社会部記者)

 一方で、カードを持つプラス面もあるという。そこで今週は、4月の義務化を前に、素朴な疑問を調査。Q&A形式でお届けする。

Q.そもそも、マイナ保険証って、何?

A.住民票を持つ国民全員に割り振られているのが、12桁のマイナンバー。その12桁の数字や本人確認情報をICチップに埋め込んだのがマイナカードだ。

「マイナ保険証は、手続きを経て、マイナカードを健康保険証として使えるようにしたものです。従来の健康保険証をマイナカードにひもづけすることで利用が可能になります」(医療雑誌ライター)

 今後、受診する際は、医療機関の窓口に設置された顔認証付きカードリーダーにマイナ保険証をかざすことになる。

 医療ジャーナリストの牧潤二氏が言う。

「現在、マイナ保険証の普及率は約3割程度。政府は普及を急ぐために、小さなクリニックや薬局まで含めた全医療機関で、マイナ保険証の受診システムを義務化しました。従来の保険証で受診料が6円値上げするのは、マイナ保険証を持っていない人へのペナルティという意味合いがあるんでしょう」

■マイナカードを今から作るには?

Q.マイナカードを今から作るには、どうすべき?

A.医療費の負担増を避けるには、まずマイナカードを作る必要がある。

「作り方は、1.インターネット、2.郵送、3.証明写真機の3種類があります。郵送の場合、12桁の個人番号を記載した通知カードと一緒に送られてきた交付申請書に必要事項を記入し、顔写真を貼り付けて、指定の宛先に送る。引き換え用のハガキが届き、指定場所に取りに行くことになります」(前出のライター)

 詳細はネットの『マイナンバーカード総合サイト』で確認してほしい。

Q.医療費が上乗せされない以外に、マイナ保険証にメリットは?

A.過去の投薬履歴や特定健診といった医療情報が反映されるようになる。

「たとえば、特定健診で判明した数値が、同意すれば医師に伝わりますので、かかりつけ医でなくても、より的確な診断が受けられるようになります。交通事故などで、急に病院に搬送されたときなど、非常に有効ですね」(前出の牧氏)

 また、設定された医療費の上限を超えた費用が免除される高額療養費制度も、利用しやすくなるという。

「69歳以下の人が、高額療養費制度を使う際、病院の窓口で手続きする必要がありますが、マイナ保険証なら自動的に適用される。申請し忘れて損をすることがなくなります」(前同)

Q.マイナ保険証の心配される点は?

A.「マイナンバーには、ゆくゆく預金額から学歴まであらゆる個人情報が統合されるとの報道もあり、国民の不信感は払拭されてません。実際、2017年度からの5年間で、3万5000人以上のマイナ情報が漏洩しています」(前出の社会部記者)

Q.失くしたり、盗まれて、悪用される可能性は?

A.現在も、マイナ保険証のシステムには、個人の健康状態など多くの情報が取り込まれている。ITジャーナリストの三上洋氏が危険性についてこう解説する。

「実は、マイナカードそのものにデータはほとんど入っておらず、悪用の可能性は大きくはありません。ただし、パスワードや暗証番号を書いている紙を一緒に紛失したり、盗まれた場合、悪用の危険性が高まります」

 パスワードと暗証番号があれば、詳細な個人情報が記載されている『マイナポータル』にアクセスすることができるからだ。

「ネットバンキングやネット証券の開設、携帯電話の契約などに使われる可能性もあります」(前同)

 現在発売中の『週刊大衆』2月6日号では、マイナ保険証に関する今さら聞けない疑問に徹底的に答えている。

「4月の「義務化」前に知っておきたい!ペナルティあり?どこがお得?プロが答える「マイナ保険証」の素朴な疑問」のページです。デイリーニュースオンラインは、河野太郎マイナンバーマネーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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