さすがの観察眼!?紫式部が『紫式部日記』で残した人物評がすごすぎた

Japaaan

さすがの観察眼!?紫式部が『紫式部日記』で残した人物評がすごすぎた

紫式部といえば、2024年に放送が決定している大河ドラマ『光る君へ』で人生が描かれる主人公です。

主演は吉高由里子!2024年大河ドラマは源氏物語を生み出した紫式部の人生を描く『光る君へ』

彼女の残した作品『源氏物語』は日本だけでなく、海外でも注目されています。そんな紫式部ですが、彼女は『紫式部日記』という自身の日記を残しています。

日本の文学史上、燦然と輝く紫式部。彼女の日記には、一体どのようなことが書かれていたのでしょうか。

『紫式部日記』とは?

紫式部が記したとされる『紫式部日記』は、彼女が藤原道長の娘・中宮彰子(しょうし)のもとで使えた寛弘5年(1008年)秋から寛弘7年(1010年)正月のあいだの見聞や感想を書いた日記および手紙からなります。

『紫式部日記』は全2巻で、記録的な内容の1巻についで、2巻は記録的な内容と手紙となっています。ちなみに、『源氏物語』が紫式部の作者であるという説も、この日記にある記述がもとになっています。

同僚の人物評に見る、紫式部の観察眼の鋭さ

『紫式部日記』にはさまざまなものが記述されていますが、今回はそのなかでも、紫式部が同僚の品定めともとれる内容を記した部分をご紹介します。

ちなみに、この人物評の部分は「消息文」と呼ばれており、『紫式部日記』の特徴ともいえます。

紫式部の親友!?「小少将の君」

紫式部には有人が少なかったともいわれていますが、最も親しくしていたのが「小少将の君(こしょうしょうのきみ)」だとされています。彼女の父親については諸説あるものの、藤原道長夫妻の姪にあたるとも言われており、その説をとると、彼女が使えていた彰子とは血縁関係になります。

そんな「小少将の君」について、『紫式部日記』では「もてなし心にくく、心ばへなども、わが心とは思ひとるかたもなきやうに物づつみをし、いと世をはぢらひ、あまり見ぐるしきまで児めい給へり」と評されています。

これは、「物腰は奥ゆかしく、性格もおとなしく自分で物事が決められないほど控えめで、ものすごく恥ずかしがり屋で子どもっぽい」という意味。

仲良くしてはいたものの、しっかり「小少将の君」の子どもっぽさにも気づいていたのですね。

特に美しくない!?「宮の内侍」

ほかにも、「宮の内侍(ないし)」については「細かに取りたててをかしげにも見えぬ(とりわけ美しくはない)」とばっさり。その後の記述できちんと性格は褒めているものの、見た目には厳しい評価があったのですね。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

「さすがの観察眼!?紫式部が『紫式部日記』で残した人物評がすごすぎた」のページです。デイリーニュースオンラインは、紫式部日記紫式部和歌文学カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る