Googleの研究で明らかになった「生産性が高いチーム」の条件 (2/2ページ)
かつてGoogleが行った「プロジェクト・アリストテレス」という、高い生産性を生むチームの要因についての研究が興味深い。この研究では、リーダーのカリスマ性やメンバー同士の共通点や親しさなど、これまでチームをまとめるために「善」とされてきた要素は、生産性の高さの決定要因だとは認められなかった。その代わりにチームの生産性を高めるためには「集合的知性がいかに生まれるか」という視点が重要だと結論づけられたのである。
本書によると「集合的知性」を生むには以下の2つがカギとなる。
・「均等な発言機会」の創出…メンバー全員が均等に発言できる環境の構築
・「社会的感受性」の高さ…他者の感情を顔色から読み取る能力の高さ
このどちらも、土台となる要素は「心理的安全性」だ。どんな背景や性格を持っているメンバーであっても、立場を超えて自分の考えを発表でき、相手はその発表を理解しようと努めることで集合的知性は生まれていく。
いうまでもなく、組織には世代も性別も背景もさまざまな人々が所属しており、たとえば1995年から2010年頃に生まれた“Z世代”の考えていることは、年長の社員には理解しがたいことがあるかもしれない。
ただ、彼らを長く組織にいる自分たちの色に染めようとしても、そっぽを向かれるだけになってしまう。彼らが彼らのままいられる環境を作り、その考え方ややり方を生かしていくことが「集合的知性」の醸成につながるのである。
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本書では心理的安全性を高めることで、組織としての問題解決や成果につながった事例など、実例を交えながら心理的安全性が高い状態とはどのような状態を指すのか、そしてそれをどう実現するかに迫る。
今や一人の天才や、一人のリーダーが引っぱっている組織が伸びていく時代ではなく、多様なメンバーが伸び伸びと働ける環境づくりが組織の推進力につながることは、多くの経営者やマネジメント層が頭では理解している一方で、その実現に苦しんでいる。本書はそんな人にとって光を与える一冊となるはずだ。
(新刊JP編集部)