流通していない空き家にアプローチする「さかさま不動産」で19軒目の成約 〜1軒目で信頼を築いた大家×借主による2軒目の展開へ〜

バリュープレス

株式会社On-Coのプレスリリース画像
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 株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co)が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」。2021年に成約した「名古屋市でシーシャカフェを創りたい」という挑戦に続いて、同じ借主と大家による2軒目のマッチング(名古屋市)が生まれました。

2040年には空き家率40%超

 少子高齢化や人口減少などにより増え続けている空き家。2040年には空き家率は40%を超えると予測され深刻な社会問題となっています(※1)。国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6%のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70%以上というデータが出ています(※2)。 
※1 総務省の住宅・土地統計調査 ※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」

借り手の想いが非流通空き家を掘り起こす      

さかさま不動産は、家の情報ではなく「借り手」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の不動産流通の仕組みを逆にすることで、「借り手を選びたい」「家情報を公開せず借り手を探したい」と考える大家や、地域との相性を踏まえた移住者誘致に繋げたい人などに有効となります。
※サービス開始:2020年6月|HP:https://sakasama-fudosan.com/

同じ大家×借主による2軒目の展開

 2軒目の物件を成約したのは、2021年にさかさま不動産で「名古屋市でシーシャカフェを創りたい」との想いを発信し、築76年の古民家(名古屋市大須エリア)とマッチングした水橋サスケさん(愛知県・24歳)。
 元ゴム製品工房のため残置物が大量にありましたが、大家とのコミュニケーションにより現状渡しで成約。仲間を集めて撤去やDIYを行い、2022年夏にシーシャカフェギャラリー「n.en」をオープンさせました。 


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NDU1OCMzMTY2NjQjNzQ1NThfd3dZT1F2a3R6cS5wbmc.png ]
【シーシャカフェギャラリー「n.en」の片付け前の状態】


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NDU1OCMzMTY2NjQjNzQ1NThfc1dTR2hldnhvdS5wbmc.png ]
コストを抑えた上で、統一感ある空間をつくるためにも、古民家で使われている資材や家財はなるべく活用するという水橋さん。空き家活用の価値は「歴史のある家が持つ趣は、再現性のないエモさがある」と話します。 
 今回は1軒目で信頼を築いた大家より声がかかり、店舗の裏側にある物件を契約。同世代の若者6名が集い、住居としての活用が始まっています。

「誰にでも貸したいわけではない」大家の想い

同市内にて事業を営む家主。1軒目の物件は倉庫として引き合いはあったものの、「地域活性化に繋がる人に貸したい」と考えていました。また若者の挑戦を応援したい気持ちもあり、成約後も連絡を取り合いながら、水橋さんの挑戦が形になる過程を見守ってきました。
 2軒目となる物件についても、熱量を持って取り組む水橋さんへのエールに加え、挑戦へと踏み出す若者に気付きを与える存在となる可能性を見据えて声を掛けました。
 家主は「面白いことをしたいと考えている物件オーナーは多い。ただ従来の不動産の仲介の仕組みでは、先に借り手の人物像を知るのは難しい。さかさま不動産で顔がみえるという安心感は大きい」と話します。

さかさま不動産で物件と出会う面白さとは

 さかさま不動産は、単に空き家を埋める事を目的とせず、街にとってより良いマッチングを大切にしています。これまで全国19軒のマッチングがあり、街に文化と商売が生まれました。どの事例もさかさま不動産だからこそ生まれた温かな物語が織り成されています。 

今後の展開

 空き家を介した関係性づくりに共感が集まり、現在全国8地域にてさかさま不動産支局が開局。まちづくりとして連携が広がりつつあります。
 今後も借主と貸主の新たな関係性構築をサポートし、物件を探す際に従来の「家ベースの不動産屋」と「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢になる社会を目指します。

【参考】空き家活用に加え、挑戦を応援する仕組みで地方創生へ

 空き家発生の抑制と活用促進に向けて新たなスキームが求められる中、さかさま不動産は国土交通省「まちづくりアワード2022」にて特別賞を獲得しました。
 自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある ②空き家は沢山ある ③借りられる空き家がない ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。
 2022年からはさかさま不動産支局制度を開始。空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げ、地域活性化を図っています(現在全国8拠点)

株式会社On-Co
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵|設立:2019年3月|本社:三重県桑名市西別所1375|事務所:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル|HP:https://on-co.jp/
ミッションは関わる人々の主体性を向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。強みは社会に必要と感じた概念を具現化すること。さかさま不動産や丘漁師組合、上回転研究所、マダナサソウなどのPJを展開している。


提供元:valuepressプレスリリース詳細へ

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