孤児となった2羽のガチョウのヒナを、あたたかく家族に迎え入れてくれたガチョウのカップル

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孤児となった2羽のガチョウのヒナを、あたたかく家族に迎え入れてくれたガチョウのカップル

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 鳥類に備わった卵やヒナに対する庇護心や愛情の深さにはいつも驚かされるものがある。

 アメリカの大学キャンパス内で孤児になった2羽のガチョウのヒナが発見された。2羽は心もとなくうろうろと歩き回っていた。

 職員が保護した者の、ヒナはまだ小さく、親が必要な時期だ。そこで地元の野生動物リハビリセンターに連絡することに。

 センターのスタッフは、現在子育て中のガチョウのカップルがいる池を探し出すと、託す思いで、1羽ずつ、母鳥の近くに放つことに。

 すると母鳥はすぐにヒナに興味を示し、我が子として受け入れたようだ。父鳥もこの2羽を受けいれ、ヒナたちはきょうだいヒナに交じって、順調に成長しているという。
 

・大学のキャンパス内に孤児のヒナ2羽を発見
 ニューヨーク州のナッソー・コミュニティ・カレッジで働く職員が、キャンパス内をさまよっている孤児のガチョウのヒナを2羽発見した。

 心配した職員はすぐに保護して毛布を敷いた箱の中に入れた。さてこの後どうすればいいのだろう?職員は、地元の野生動物リハビリセンターに数回電話した。

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・子育て中のガチョウのカップルに孤児のヒナを託すことに
 この2羽のガチョウのヒナは、センターのスタッフ、カレンリン・ストラッハーさんの手に委ねられることとなった。

 ストラッハーさんは、このヒナたちにはまだ親が必要で、新しい家族を見つける必要があることを知っていた。そしてそれは急を要した。

 ガチョウのヒナが人間の世話を受けている時間が長くなるほど、彼らは刷り込み効果で人間を親と思い込むようになり、野生に戻すことができなくなるのだ。

 ストラッハーさんは、子育て中のガチョウの母親の多くは、孤児のヒナを自分たちの家族に迎え入れてくれることを知っていた。

 彼女はヒナを近くの池に連れて行き、適切な家族を探し始めま。そして、水辺をさまよっている理想的なガチョウの家族を発見した。

 そのカップルは子供が生まれたばかりで、夫婦で面倒をみていた。

 彼女はすぐに母ガチョウの注意を引き、自分の手にいる1羽のヒナを見せた。母親がヒナに気づいたことを確認すると、ヒナを地面に置き、あとは最善の結果を期待し、祈るのみだった。

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・ガチョウのカップル、2羽のヒナを受け入れる
 ヒナは親を見つけたことに興奮し、ヨチヨチと歩きながら、母鳥の近くにすりよった。母鳥も、このヒナに愛情を示し顔を近づけた。

 作戦成功だ!ヒナは母鳥の後をついていき池へ向かっていった。

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 ストラッハーさんは、2羽目のヒナも同じ手順で母鳥に紹介した。2羽目もすぐに受け入れてくれた。

 父鳥は、ストラッハーさんが近づこうとすると、「うちの子たちのそばにくるな」と追い払う仕草を見せたという。

 これは、母鳥のみならず父鳥も、孤児の2羽を自分の子として認めてくれた素晴らしい兆候であるという。

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 ストラッハーさんは大喜びだ。

「私は今までこういった経験を何度もしていますが、新しい親が孤児を受け入れてくれた瞬間を目の当たりにすると、喜びと興奮、安堵でいっぱいになり、鳥類の子供に対する愛情に圧倒させられます」と語った。

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・新たに2羽が加わったガチョウの家族
 すぐに、親鳥たちは養子となったヒナたちを池に向かって導き、水中で待っていた新しいきょうだいたちの一団に加わるよううながした。

 その後ストラッハーさんが池に様子を見ると、母鳥と父鳥に囲まれ、仲良くきょうだいたちと一緒に泳いでいる2羽の元孤児のヒナの姿があったという。

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 なぜこの2羽が孤児になってしまったのかはわからないが、彼らは新しい家族と共に、新しいガチョウとしての生活を順調にスタートさせることができたようだ。

 コメント欄によるとこのガチョウは、北米やカナダでよくみられる、カナダガンであるという。

 以前カラパイアでも我が子を含め、総勢47羽のヒナをお世話していたカナダガンのカップルの話をお伝えしているが、カナダガンは血のつながりに関係なく、ヒナの面倒をとてもよく見るようだ。


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