武田の残党を皆殺し…苛烈な信長に対し、家康はいかに甲州人の心をつかんだか【どうする家康】 (2/3ページ)
「だがその前に、首級を市川口(山梨県南部の国境)にさらせ!」
勝頼が確かに死んだことを、全軍ひいては甲斐国の領民に知らしめるため。こうして勝頼父子の首級は陣頭に梟されたのです。
一方、家康の態度は
…… 君は勝頼の首を白木の臺にのせ上段に直され。厚く禮をほどこし給ひ。今日かゝる姿にて対面せんとはおもひよらざりしを。若気にて数代の家国を失はれし事の笑止さよとて御涙をうかめ給へば。甲斐の国人どもかくと聞傳て。はやこの君ならずばとなづきしたひ奉る。……
※『東照宮御実紀』巻三 天正十年「実検勝頼父子首」
「あぁ、勝頼殿。何というお姿に……」
梟された勝頼の首級を前に、徳川家康(演:松本潤)は涙します。
「若気の至りで代々の名門を滅ぼし、人々に笑われようとは、思いもよらぬこと」
今となっては悔やんでも始まらぬ。家康はせめてもの情けとばかり、勝頼の首級を上段に直し、礼を施したのでした。
後にこれを聞いた甲斐国の領民たちは「新しい領主様は、織田様よりも徳川様の方がいいな」などと噂したということです。