スマホを落としたので「池の水を全部抜く作戦」を命令した政府職員、職権乱用と非難の声
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「池の水ぜんぶ抜く大作戦」と言えば、日本の某番組を彷彿とさせるが、それは生態系の調査や、水をきれいにするためだ。
だがインドで行わた「池の水全部抜き」はあまりにも個人的な理由すぎた。
政府職員が誤って貯水池にスマホを落とし、それをを回収するために、許可を取らずに勝手に池の水をすべて抜くよう命令したのだ。。
インドでは水不足が深刻な状況にある。にもかかわらず、身勝手な行動に出た若い政府職員は停職処分となり、非難が殺到しているという。
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Food Inspector Suspended After Draining 21 Lakh Liters of Water To Retrieve Lost Phone
・政府職員がスマホをダムに落とす
5月21日、インド・チャッティースガル州カンケル地区の食品検査官ラジェシュ・ヴィシュワス(32)は、休暇中にピクニックをするため、友人らと共に、同州パカンジュルのパラルコート貯水池に訪れた。
その時、手にしていた最新のサムスン製スマートフォン「ギャラクシーS23」を、誤って貯水池の中に落としてしまった。
ヴィシュワスは流れ出る水を背景に自撮りしようとして、このアクシデントが発生したようだ。
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・職権乱用し、池の水を全部抜くよう命じる
普通なら、泣く泣く諦めるだろう。しかし、若い政府職員は職権乱用の暴挙に出た。
まず、地元の水泳選手数名が、当局者のスマホ探しに駆り出された。だが、彼らが2日間貯水池を捜索しても、スマホを見つけ出すことはできなかった。
すると、ヴィシュワスは貯水池から水をすべて汲み上げるよう職員に命じたのだ。
その後、約200万リットルの水が汲み上げられ、近くの運河に排水された。その量は、6平方キロメートルの農地を灌漑するのに十分な量だったと伝えられている。
Chhattisgarh: Paralkot reservoir in Kanker district being emptied in peak summer to retrieve Rajesh Vishwas' Samsung phone. The whole process lasted for 3 days. He has only been suspended. #RajeshVishwas pic.twitter.com/zjBAevH537
— Annu Kaushik (@AnnuKaushik253) May 26, 2023
・非難殺到で停職処分に
水不足など、深刻な環境問題に直面している政府当局者の無知を浮き彫りにしたこの事件は、またたくまにインドのSNSで注目を集め、多くの人が政府職員の横暴な行為に非難の声を寄せた。
カンケル地区の集金人プリヤンク・シュクラさんは、「ヴィシュワス氏は立場を悪用し、暑い季節に何十万リットルもの水を浪費した。これは容認できない行為だ」と語った。
また、灌漑局もこのような些細な理由で、これほど大量の水が無駄になったことに遺憾の意を表明している。
同州野党インド人民党の全国副党首は、「人々が猛暑の夏に給水施設をタンカーに頼っている中、政府上官は1,500エーカーの土地の灌漑目的に使用できたはずの410万リットルを排水した」とツイートした。
しかし、ヴィシュワスは声明でこのように弁解している。
?Rajesh Vishwas- a food inspector from Chhattisgarh got a dam drained after his phone fell into it while taking a selfie.
— Annu Kaushik (@AnnuKaushik253) May 26, 2023
21 lakh litres of water was wasted to retrieve his 'new' phone.
He even has the audacity to issue a statement & accuse media of 'exaggeration'.? pic.twitter.com/WO9uUxmPZm
落とした電話を探しやすくするために、貯水池の水を少し抜くよう提案したのは地元住民です。
最初、私はその提案を断ったんです。でも、最終的には、水位が数メートルしかなかったので、分署の職員に電話して、口頭で貯水池を排水する許可を求めました。
夜に、ディーゼルポンプを7,500ルピー(約13000円)でレンタルし、深さ約3メートルの貯水池から2日間かけて1メートルほどの水を汲み上げました。
どれくらいの水だったのかは、その量ははっきりとは分かりませんが、村人に聞いてみると、貯水池の水はピクニックに来た人が入浴するためにのみ使用されているということで、灌漑やその他の目的には使用されていないということでした。
メディアは、ニュースを誇張しています。
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水資源局の副局長ラム・ラル・ディヴァル氏は、貯水池の排水については確かに口頭で許可を与えたことを認めたが、それによって水位は3メートル以上低下したと付け加えた。
ヴィシュワスは、それでもなお職権乱用を認めず、「貯水池の水を排水したのは、スマホには政府当局の重要な情報が含まれているからだ」と主張したという。
結果として、ヴィシュワスには停職処分が下された。
そうまでして回収したかったスマホは貯水池の底から発見されたものの、水浸しになり壊れてしまっていたそうだ。
現在、現地当局は正式な手続きを踏まずに、ヴィシュワスに水の汲み出しを許可した職員を問題視し、その者たちの捜査を開始しているということだ。
References:Indian Official Drains Entire Reservoir to Recover Phone Dropped in Water/ written by Scarlet / edited by parumo
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