目指すはお家の安定やキャリアアップ!江戸時代の女子の習いごと事情とは?
学校から帰ったら休む間もなくピアノレッスン、英会話教室、水泳教室……。休日もなにかと習い事がある……そんな忙しい毎日を送っている子どもも多いのではないでしょうか。筆者も子どものころはさまざまな習い事をしましたが、今となっては良い経験ができたなと感じています。
では、江戸時代の子どもたちはどうだったのでしょうか?自由に楽しく遊んでいたというイメージがあるかもしれませんが、実はさまざまな習い事がありました。今回は女子に焦点を当て、江戸時代の習い事事情に迫ってみたいと思います。
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江戸時代の教育といえば、寺子屋をイメージする方も多いのではないでしょうか。
寺子屋は全国にあり、幕末期には15000か所以上あったと言われています。寺子屋で教わるのは基本的には「読み書き算盤」であり、これが江戸の人々の高い識字率を支えていました。
寺子屋のなかには、女子に琴や生け花などの教養を教えるところもあったそうです。
江戸時代の女子はどんな習い事をしていた?一般的な寺子屋の授業時間は御前10時から午後2時ごろまででした。しかし、午後になると出席率が少し減ったと言われています。これは、家の手伝いや習い事をする子どもがいたためと考えられています。
江戸時代の女子の主な習い事は、三味線、お裁縫、琴などでした。当時は着物を自分で縫っていたため、お裁縫は必須。また、落ち着いた礼儀作法を身につけるために三味線や琴も人気がありました。
さらに、踊りや歌など、華やかな習い事も。さらに、女性らしい手紙の書き方や、和歌・漢詩・古典文学などから教養も身につけました。
習い事はキャリアアップにもつながる身分の高い武家の女性たちは習い事を嗜みとして習得。一般庶民の女子たちは、さまざまな教養や芸事を身につけることで、武家奉公などのキャリアアップにもつながりました。
武家奉公は、その家の誰かの目に留まることもありますし、またそのような場所で働いた経験は、大きな商家などにも嫁入りのとき有利だったと言われています。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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