バチカンもAIの流れには逆らえない。ローマ教皇庁が人工知能と倫理に関するガイドブックを発表 (2/4ページ)
彼らが抱えるハイテクにまつわる諸問題を解決するには、まず国にどうにかして欲しいと働きかけるのが一般的だ。だがITECはそれとは違うアプローチをとることにした。
ハイテク企業は、AIが生み出す厄介な問題にすでに直面しており、対応に苦心している。だから政府がルールを作るのを待っていないで、さっさと彼らのために具体的な指針を提供しようと考えたのだ。
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・AI倫理ガイドブックの指針「あらゆる行動は人類と環境の公益のため」
こうして編集されたローマ教皇の「AI倫理ガイドブック」は、誰もが同意するだろう価値観を具体的な形にかみ砕いて、科学技術とそれを開発する企業が守るべき指針を示している。
まず示されている最大の価値観は、「あらゆる行動は、人類の公益と自然環境ためのもの」というものだ。
おそらく誰でも同意するだろう理念は、「人間の尊厳と権利の尊重」 「透明性と説明責任の促進」といった7つの基本原則に分けられている。これらから、さらに46の具体的な内容が示される。
たとえば「人間の尊厳と権利の尊重」という原則では、「プライバシーと守秘義務」を守らねばならないとされている。
そして、そのための具体的な方針として、「必要以上のデータを収集しない」「収集したデータは、プライバシーと秘密がもっともよく守られる最適な方法で保存する」といった具体的な内容が語られる。