阪神セ・リーグ首位の立役者!復活の名将「言葉のマジック」ミスター超え!?舌好調「岡田彰布監督」どんでん語録5連発
セ界首位の猛虎・阪神。その指揮官、岡田彰布監督(65)にも、注目が集まっている。
「岡田監督には、過去に出演した味の素の『ほんだしうどんおでんだし』のCMで多用されたフレーズ“どんでん”の愛称があります。そのため、独特でストレートな監督の物言いは“どん語”“どんでん語録”などと呼ばれ、ファンに愛されているんです」(在阪スポーツ紙記者)
故・野村克也監督よろしく、メディアを通じた選手操縦術や世論操作にも長けており、その老獪さは今や12球団随一の声も聞かれる。
「見出しにしやすい言葉の“余白”の多さでは、かの長嶋茂雄氏にも勝るとも劣りません。我々、記者からしたら、非常にありがたい存在。試合後のコメントをネット記事にするだけでも、よく読まれます」(前同)
今回は岡田監督が今年、繰り出した「どんでん語録」を振り返ろう。
■野球に対しては純粋で厳しいが
今や代名詞と言える「そらそうよ」は、どんな場面にも応用が利く。紙面でも省略することなく活字になる口癖の「おーん」は、岡田監督の素朴な人柄を行間に滲ませる効果もある。
現役時代から、その人となりをよく知る阪神OBの藪恵壹氏も、こう明かす。
「こと野球に対しては純粋で厳しい人ですが、それ以外の面では細かいことを気にしない。そういう器量の大きさは感じます。たとえば、僕らがゴルフに行って“乗ったで、おーん”などと冗談半分に言ったりしていることも、たぶん本人の耳には入っている。それでも、“あいつら、また、言うとんな”ぐらいのもんですしね(笑)」と、周囲やメディアにイジらせる余白を残す。
■「優勝」の二文字をあえて!
そんな“どん語”を象徴するのが、「優勝」の二文字を、あえて置き換え、チームスローガンにも採用された“アレ”だろう。藪氏が、こう続ける。
「“アレ”に関しては、選手たちがヘンに意識しすぎないように、と気遣った部分も当然ある。ただ、一番は2008年。13ゲーム差を引っくり返されて優勝を逃した岡田さん自身の苦い経験が大きいんじゃないか。なにより岡田さんは“勝たな、おもろない”と思っている人。試合への向き合い方は、今も選手と変わりませんからね」
■巨人を3タテして
実際、宿敵・巨人を3タテして交流戦前に8連勝を飾った5月28日の試合後も、「勢いだけじゃ勝たれへん」と慢心はナシ。
その2日前には、今季最多の貯金にも「そら、まだまだやろ。(08年は)23でも勝てんかったやんけ」と記者団に語っている。
「“ハッキリ言うて”と言いながら、全然、ハッキリ言ってないことも多々ありますが(笑)。そうやって、何事に対しても、“アカンもんはアカン”と明確に口に出してくれるところが、周囲から支持される一番の要因でしょう。ぶっきらぼうにも映りますが、選手起用や采配には根拠もある。そうなれば、選手の側も迷わずにすみますしね」(前同)
球界最年長の指揮官として存在感を増す岡田監督。高まる“どん語”への関心は、口さがない関西メディアの容赦ない“口撃”から選手を守る、Vロードの防波堤ともなりそうだ。