相続で資産を減らさないために 地主に必要とされる「経営者の視点」とは (2/2ページ)
本書でいう「経営者の視点」とはどういったものなのでしょうか。
松本:企業の経営者は会社を発展させていくことを考えますよね。そのために中長期的な視点を持って、守りを固めるべき時期と前に出ていくべき時期を見極める。
地主の方もやるべきことは同じだと思うんです。先祖代々受け継いできた資産をできるだけいい形で子の代に託していくのが地主の仕事だとしたら、目先の相続税のことだけを考えるのではなくて子の代、孫の代のことも考えなければいけないと思っています。
――せめて、自分が親から受け継いだ資産を減らすことなく子どもの代に渡したいですよね。
松本:そうなんですけど、日本の相続税法からいって、何もしないと減っていってしまうわけです。土地を持っているということは、その土地で何かをすることもできるし、土地を担保に借り入れもできます。積極的に土地を活用していくことを考えた方がいいと思います。
――持っている土地があまり人が住むのに向かない場所にあったら、土地を担保にお金を借りて、都市部に賃貸物件を建てるといったこともできるわけですよね。
松本:まさにそうです。ただ、資産を守ることばかり考えている人はあまりこういう考えに至りません。でも、今、地主として土地をたくさん持っていたり資産があるのは、先祖のうちの誰かが一族の資産を大きく増やしたからで、けっして守るだけではなかったはずです。ならば、自分がそれをやってもいいわけじゃないですか。
<後編につづく>
(新刊JP編集部、監修/税理士法人 深代会計事務所 副所長・横山洋昌)