坊主・小僧・入道…なぜ日本の妖怪には「僧侶系」が多い?寺院と庶民の関係から考察 (3/3ページ)
つまり、統治者が意識していないところで、庶民は寺社に対して爆発寸前の怒りを抱えていたのです。
こうした寺と庶民の関係が、妖怪と僧侶の関係に反映されたのではないでしょうか。
寺に対して不満や恨みを抱いていた庶民は、僧侶を妖怪化することで、自分たちの感情を表現したかも知れません。
鳥取県境港市・水木しげるロードに設置されている「蟹坊主」のブロンズ像
もちろん、僧侶を化物扱いするようになった理由はそれだけではなく、宗教者ならではの神秘性というのも見逃せないでしょう。
これはいわば、神通力や法力を使う僧侶の伝説が各地に残っていることの裏返しでもあります。
庶民にとって良い僧侶であれば、そうした神秘性は良い超能力として印象に残るでしょう。しかし妖怪扱いされるような悪徳な僧侶であれば、その神秘性は邪悪なものとしてイメージされたに違いありません。
参考資料
鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (2005年・角川文庫ソフィア)
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