今も続く戦争?山本五十六の死の原因はまさかの「アレ」の使い回しだった!

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今も続く戦争?山本五十六の死の原因はまさかの「アレ」の使い回しだった!

「パスワード使い回し」の危険性

生活する上でパソコンやスマートフォンが欠かせない私たちにとって、パスワードは大切に管理しなければならないものです。

そこでよく言われるのが「パスワードの使い回しはいけない」ということ。とはいえ、各種サイトごとにいちいち新しいパスワードを用意するのも面倒なので、使い回しをしているという人も多いと思いますが……。

このようなジレンマは現代人に特有のものと思われがちですが、実はこの、「パスワードの使い回し問題」は今に始まったことではありません。なんと戦時中の日本でも起きていたのです。しかも、かの山本五十六連合艦隊司令長官の死と大きく関わっていたのです。

山本五十六の銅像

山本がアメリカ軍に撃墜されたのは、旧日本海軍の暗号管理の脆弱性が原因の一つでした。

なんと旧日本海軍は、異なる暗号書でも同じ乱数表を使い回すというやり方を採用していたのです。

これは、暗号の安全性を低下させるきわめて危険なやり方で、実際アメリカ軍はこの暗号を解読し、山本の前線巡視の計画を事前に知ることができたのです。

こうしてアメリカ軍は、山本が搭乗する予定の飛行機のルートと時間を特定し、戦闘機を待ち伏せします。

そして1943年4月18日、ブーゲンビル島上空で山本の乗る飛行機は撃墜されました。この出来事が、日本海軍にとって大きな打撃となったのはご存知の通りです。

現在のブーゲンビル島ココパウ港

ズボラさを狙う戦争

なぜ人はパスワードの使い回しを行うのかというと、その原因はズボラとしか言いようがないのですが、現代に生きる私たちと旧日本海軍のズボラさがこんなところで共通していたと考えると、なんだか可笑しくもあります。

ちなみに、パスワードの使い回しやその管理の杜撰さが原因となって起きた有名な大事件としては、以下のようなものがあります。

まずは、2011年に発覚したソニーのオンラインゲームサービス「PlayStation Network」の個人情報流出事件です。

これによって、約7700万人のユーザーの氏名、住所、メールアドレス、パスワードなどが流出し、クレジットカード情報も含まれる可能性があると発表されました。

それから2016年に発覚したヤフーのメールサービス「Yahoo!メール」の個人情報流出事件です。

約2200万人のユーザーの氏名、メールアドレス、パスワードなどが流出し、他のサービスにも影響を及ぼす恐れがあると発表されました。

さらに、2019年に発覚した日本航空(JAL)のマイレージサービス「JALマイレージバンク」の不正利用事件も挙げられるでしょう。この事件では約1万人の会員のマイルが不正に利用され、約3億円相当の損害が発生しました。

このように見ていくと、パスワードや暗号解読をめぐる戦争は80年以上も前から始まっていたし、まさに現在進行形でもあると言えるかも知れません。

参考資料
時事ドットコム

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