古代の足跡を新たに分析、14万年前には人類はすでに靴を履いていた可能性 (3/4ページ)
現存する世界最古の履物は、オレゴン州で見つかった、樹皮で編まれた1万年前のものだけだ。
ほかには、イスラエルとアルメニアから、およそ5500年前の履物が発掘された。エッツィことアイスマンも、5000年以上前に殺害されたとき、サンダルを履いていた。
この研究以前の履物の使用をほのめかす最古の痕跡は、13万年前にギリシャの洞窟にネアンデルタール人の子どもたちが残した2つの足跡だと言われている。
フランスで見つかったほかのネアンデルタール人の足跡もまた、履物を履いていた証拠と解釈されているが、いずれも議論の余地が残っている。
1880年代にネバダ州で発見された足跡は当初、サンダルを履いた人間のものだと考えられていたが、のちにそれは大きなナマケモノがつけた足跡だったことが判明した。
こうした分析に結論を出すのが、いかに難しいかがよくわかる。
「この場合は、裸足の人間とはまったく異なるナマケモノの足跡が、古生物学者という専門家によって、履物を履いた人間の足跡だと間違えられた」という。
専門家たちは、このような早とちりな発表をしたくないため、自分たちの発見について、決定的な主張をする機会をあえて避けている。
しかし、これまでの分析に基づけば、中石器時代のヒトが実際に砂丘を横切るときに、なんらかの履物を履いていた可能性はほぼ確実ではないかと推測している。
この研究は『Ichnos』誌(2023年8月28日付)に発表された。