これまで観測された中で最も遠い場所で磁場を検出 (2/4ページ)
地球の地磁気ならば0.22~0.67ガウスだが、それよりずっと巨大な天の川銀河の磁場はたったの25~60マイクロガウス(0.000025~0.00006ガウス)でしかない。
そもそも銀河の磁場が一番最初にどうやって発生するのか不明だ。
広大な領域で生じた磁力が、生まれてきた銀河に受け継がれるのだろうか? それとも銀河を構成するパーツで生じた磁場が積み上げられて生じるのだろうか?
「ASW0009io9(9io9)」銀河で見つかった磁場は、その疑問に答える手がかりを与えてくれる。
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赤い弧のように見えるのが9io9銀河。中央には重力レンズがあり、それによって拡大されている / image credit:ESO/J. Geach et al.・最も遠い銀河で検出された磁場とその向き
今回、遠く離れた9io9銀河の磁場の向きがチリ、アタカマ砂漠に建設されたアルマ望遠鏡 (ALMA)を用いた観測によって確認された。
9io9銀河の前には重力レンズ(星や銀河などの質量が時空を曲げることでレンズのように作用する現象)があり、そのおかげで拡大されて見える。
英ハートフォードシャー大学の研究チームは、これを利用することで、磁場の中を進む光の波長が特定の方向に偏る様子(偏光)を測定することができた。
その分析からは、9io9銀河の磁場が天の川付近の銀河のものとよく似ていることが明らかになっている。強さすら似たようなレベルで、500マイクロガウス以下。地球の地磁気の1000分の1程度でしかない。