人生を肯定し、その意味を知る。「自分への手紙」が教えてくれるもの (2/2ページ)

新刊JP

■自分への手紙を通して人生の歩みを肯定する

七通の手紙は、中学1年生のときの自分への手紙から始まる。すべてのきっかけはそこにある。

一人の人間の半生を手紙で振り返るというのは新鮮だ。今の自分が当時のできごとや思いを包み込み、その後の自分にどんな意味をもたらしたのかを丁寧に述べてゆく。本書は「体験記」を超えた、著者自身の人生哲学を映し出すエッセイである。

著者の大瀧さんはこの手紙を書き終えたときのことを次のようにつづっている。

私は、過去のそのときどきの自分の声がどれほど現在の自分を支えているかを感じました。悩んだりまよったり、くるしんだりしていたあのとき、自分はどうしたかったのか、どうしたかったのにあのときはできなかったというくるしみの声がどんなにたいせつかを感じたのです。その声は、そのときどきを生きた証でした。(p.6より)

もし、今、苦しさを感じていたり、悩みを抱えていたりするならば、この「七通の手紙」のように過去の自分自身と対峙してみるのもいいだろう。

これまで生きてきた人生の歩みが、実はまちがいではなかった。失敗や挫折はすべて今のためにあったのだということを実感できるかもしれない。本書はそんなことを教えてくれる一冊だ。

(新刊JP編集部)

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