重傷を負った愛犬を急いで病院に連れて行こうとした一家、警察に銃を突き付けられ犬は手遅れに

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重傷を負った愛犬を急いで病院に連れて行こうとした一家、警察に銃を突き付けられ犬は手遅れに
重傷を負った愛犬を急いで病院に連れて行こうとした一家、警察に銃を突き付けられ犬は手遅れに

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 アメリカ・ニューメキシコ州で、車に轢かれて瀕死の状態になった犬を、急いで動物病院に連れて行こうとしていた家族が、スピード違反でパトカーに止められた。

 運転していた男性に銃を突きつけた巡査は、「犬が事故に遭って死にそうなんです!」と伝える男性を抵抗しているとみなし、手錠をかけた。

 助手席で犬を抱いていた男性の妻と後部座席の息子が懸命に警官に訴えても、警官は車に犬の様子をまったく見ようとはせず、息子にも手錠をかけた。

 最終的に、その場から解放された家族はすぐに動物病院に向かったが、手遅れとなり、愛犬は亡くなってしまった。

 一家は現在、この件に対する訴訟を計画中だとメディアに語っている。

・瀕死の飼い犬を乗せて走る途中スピード違反で止められる
 7月19日、ニューメキシコ州リオランチョに住むウィリアム・アルブレヒトさん、妻のターラさん、息子のレミ君(16歳)は、悔やんでも悔やみきれない出来事に遭遇した。

 この日の夜、ターラさんが自宅で夕食の準備をしていたとき、飼い犬でラブラドゥードルのステラが前庭で猫を追いかけ、猛スピードで走ってきた車にひかれてしまった。

 ステラは、頭から血を流し、重傷を負っていて瀕死の状態となり、気付いた家族は、すぐにステラを車に乗せ、24時間対応の緊急動物病院へと向かった。

 ウィリアムさんが運転し、ターラさんが犬を抱き、レミ君も心配で後部座席に乗り込んだ。

 ベルナリージョを通る国道550号線を疾走していたウィリアムさんは、犬を救いたい気持ちが先走り、ついスピードを出し過ぎていたようだ。

 それに気付いたベルナリージョ警察のジェラミー・ネバレス巡査は、ウィリアムさんの車に止まるよう指示を出した。

 ウィリアムさんは警官に事情を説明しようと車を降りた。

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Family Trying to Save Injured Dog Held at Gunpoint by Cop・銃を突き付けられ恐怖を味わう
 ネバレス巡査は、銃を構えながらウィリアムさんに両手を挙げて車から降りるよう命じる様子は、同巡査のボディカムに録画されていた。

 この状況は、瀕死の犬を抱えた一家にとって絶望的だった。

 ウィリアムさんは、「ひざまずけ!」「顔を横に向けろ!」といった指示を、暴言を交えながら命じるネバレス巡査に、「犬が車に轢かれて死にそうなんです!!」と訴えた。

 ところが、「そんなこと、知ったこっちゃねえよ、クソ野郎!」と、ネバレス巡査は車の中の様子を見ようともせず、ウィリアムさんに銃を突きつけたままだ。

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 車内にいたターラさんとレミ君は、目の前で起きた出来事に恐怖を抱いたが、ターラさんは、すぐにスマホで夫と警官とのやりとりの録画を始めた。

 間もなくして、後援のためにパトカーが数台到着した。録画された映像には、警官3人が「手を挙げろ!」と叫びながら一家に銃を向けている様子が映されている。

 ターラさんは、出血や打撲で重傷の愛犬を抱えながら、警官らに「犬が死んでしまう!車に轢かれたのよ!」 必死に訴えている。

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 しかし、警官らは後部座席のレミ君を車から降りるよう命じ、両手を挙げさせると、パトカーまで誘導した。

 レミ君は「犬が死んでしまう!」と、飼い犬の怪我の重さや頭からの出血の様子を必死に警官に伝えるも、その態度が挑発的とみなされたのか、降車して地面にひざまずくよう指示。それに従ったレミ君に手錠をかけた。

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 私もアメリカでスピード違反をしたことがあるが、銃を突き付けられたことはなく、チケットを渡され、「反論があるなら裁判所で」と告げられただけだ。

 警察に逆らうような行為をすれば、銃を抜かれることはよくあるが、彼らがなぜこれほどまでに過剰にこの家族に反応したのかは不明だ。

 だが、誤解が解けたようで、恐怖の瞬間を味わった家族はようやく解放された。

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 ウィリアムさんは手錠を外されたとき、「こんなことをする必要はなかったんですよ。息子にまで銃を突きつけるなんて、信じられない」と言うと、警官の1人は「ポリシーだ」と応じたそうだ。

 最後に、ネバレス巡査は「犬の幸運を祈るよ」と答えると、パトカーに戻って走り去ったという。

 だが出来事は、一家を悲しみに突き落とした。ステラは、動物病院まで運ばれたものの、手遅れとなり、息を引き取ったからだ。

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VIDEO: Family rushing to save dog's life held at gunpoint by police・愛犬を亡くし出来事がトラウマとなった一家
 もし、あの時すぐに病院に連れて行ってあげていれば、ステラは助かっていたかもしれないと、ターラさんは涙ぐみながら言う。
ただもう、信じられませんでした。

なぜ、警官は車に近付いて私たちに事情を聞いてスピード違反の理由を調べようとしなかったのか。なぜ、私たちを助けてくれなかったのか。

あまりにもひどいです。ステラは、本当に素晴らしい犬でした。
 当時の光景を回顧するウィリアムさんは、いまだに恐怖が消えない様子で、次のように語った。
もし、ネバレス巡査がスピード違反で私たちを止めるつもりだったら、車に近寄るでしょう。彼は私を車から離れるよう命じたのです。

私の頭の中では、獣医のもとへ急いでいるという私たちの事情を知ったら、警官がそこに到達するのを手伝ってくれるなんていうことも起こり得るという想像さえしていました。

アメリカでは実際にそのような話を聞いたことがありますからね。でも、我々にはそんなことは起こりませんでした。

私は「犬が死んでしまう」と叫んで、車内で瀕死の犬を抱いている妻の方を指さしましたが、彼らはなにも気にしていないようでした。

後から来た警官にも銃を突きつけられて、どれほどの恐怖を味わったことか。


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・一家は警察に対し訴訟を起こすことを計画中
 この1件について、ネバレス巡査は署の報告書に次のように記述していることがわかった。
ウィリアムがスピードを出し無謀な運転をしていたから車を止めた。

私は署から支給された銃器を抜き取り、差し迫った脅威に対応した。運転手に車に戻るよう、私は大声で叫んだ。

ウィリアムは、両手を空中で握り締めて気がふれているかのように見えた。
 しかし、ウィリアムさんにはスピード違反についての出頭命令は出されておらず、追及の映像も残っていないそうだ。

 ウィリアムさんは、メディアの取材に対し、常に法執行機関を信用してきたが、なぜこんなことが起きたのかは、今のところは明らかになっていないと語っている。
車から降りたとき、一歩間違えたら撃たれるかもしれないと感じました。とにかく彼はずっと激怒し、暴言を吐き続けていました。

その後、息子の頭に銃が突き付けられたのを見たときには、恐怖が怒涛の如く押し寄せてきました。

私は、警察を支持し応援していて、信頼できる存在だと思っていました。私たちが銃を向けられるほどの重罪を犯したなら、それが何なのかを説明してほしいです。

私たちは武器も携帯していませんし、指示に従っていました。

もし、ネバレス巡査が誤って引き金を引いたら、私も息子も死んだでしょう。

そしたら、彼らは何と言うでしょう?「ああ、悪かった」で済ますのでしょうか?
 静かに怒りを吐露するウィリアムさん。最愛の犬は失われ、脅迫されたトラウマはそう簡単には消えない。

 ターラさんもレミ君も同じ気持ちのようだ。

 現在、一家はACLU(アメリカ自由人権協会)の協力を得て、訴訟を起こす計画をしているという。

 なお、ウィリアムさんから取材を受けたメディアによると、ベルナリージョ警察はこの1件について一切のコメントを発表していないということだ。

References:Traumatized New Mexico family held at gunpoint by a Bernalillo cop Jeramie Nevarez for speeding while trying to rush their injured dog to the vet after it was run over/ written by Scarlet / edited by parumo



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