娘の友人がひっきりなしに家に入り浸ることに頭を悩ませている女性の相談

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子供が成長するにつれて、友達の家や自分の家を行き来するようになるのは自然なことだ。
親同士が話したことがなくても、子供たちが仲良くなれば必然的にかかわることもあり、子供たちのことを考えて、気を遣いながら友好的な関係を育もうとすることだろう。
しかし、なかには他人の親切を当たり前のように受け止め、一切の配慮や気遣いをしない母親もいるようだ。
イギリスの子育て相談サイト『Mumsnet』に、12歳の娘を持つ母親が、家に頻繁に泊まりに来る娘の友達のことを相談した。
・家に頻繁に泊まりに来る娘の友達
イギリスに住むある母親(仮にAさんとする)は、12歳の娘の友達とその母親、その家庭環境に対して頭を悩ませていて、その内容を相談サイトに投稿した。
最初の投稿内容は、Aさんの娘の友達(12歳)が、ひっきりなしに泊まりに来るようになって以来、図々しい態度が出始めたというものだ。
娘は、頻繁にその友達と学校から一緒に帰ってきます。Aさんによると、基本的にはその子は「いい子」なんだそうだ。
彼女のお母さんが“忙しい”ときは、私が彼女に食事を与えたり、世話をしたり、ウチに泊まらせたりしています。
実の母親がいるその子に、「第二の母親」と呼ばれているAさんは、少し変な気もするが、彼女を娘同様に世話しているという。
だが、それが彼女の行動の一部を甘やかす結果になってしまったのかもしれない、とAさんは言う。
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・我が物顔で横柄な態度をとるように
娘の友達は、Aさん宅で週末を過ごすだけでなく、平日もちょくちょく泊まるという。
すると次第に、図々しさが増して、我が物顔でAさん宅に滞在するようになっていったそうだ。
彼女の態度は、他人の家に泊まっているという敬意がまったくありません。いくら家に泊まらせてもらっていても、友達の母親の所有物を使いたいのなら、一言許可を得るのが普通だろう。
自分の家のように振る舞い、シャワーが浴びたくなったら勝手に私専用バスルームに入り、私の所有するとても高価なシャンプーとコンディショナーを断りもなく持ち出します。
私が娘のために用意しているシャンプーとコンディショナーでは満足できないようです。だから私のものを娘のバスルームに持っていって、使用後は濡れたタオルと一緒に床に放り投げておくのです。
そんな娘の友達の敬意を欠いた態度が続き、Aさんもほとほと愛想が尽きたようだ。
ある金曜日の放課後、娘から電話があって「友達を呼んでもいい?」と尋ねられました。・問題は彼女ではなく彼女の母親にある
いいわよと言うと、2人は夕食の直前にやって来ました。しばらく家でくつろいでいました。
すると突然彼女は「お母さんが車で来て外で待ってるから、もう帰る。今からご飯食べに行くの。またね!」と言うと、娘のパーカー、靴下、サンダルを履いて小走りで玄関から出ていったのです。
それらの服が、娘に返ってくることはないでしょう。
Aさんが「あなたはご飯に一緒に行こうって誘われてないの?」と娘に尋ねると、「誘われていない」という返事があった。
それも、Aさんからすれば納得のいかないことだったようだ。
普段、こちらが食事を提供したり、泊まらせたり、いろいろ世話をしているのだから、母親が友達の家に泊まっている娘に「外に食べに行こう」と言うのなら、その家の娘も誘うべきではないか、と考えたのは当然のことだろう。
しかも、彼女の母親は玄関先に来て、「いつもお世話になって」と挨拶することもなかったそうだ。
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・自分がデートの度に、娘を押し付けられている気がする
Aさんは、娘の友達の敬意を欠いた態度は、親が原因だと考えている。
金曜の夜、彼女の母親はデートで外出する予定になっていたようです。私は、それを彼女から聞いて、一瞬娘と顔を見合わせました。
要するに、自分のデートのために、娘の世話を私の家に任せようという魂胆だったのでしょう。
翌土曜日の夕方、娘たちは外出してもいいか尋ねてきて、食べ物や飲み物の代金を私に要求しました。
娘は、まだ銀行カードを持っておらず、私のものを渡したくなかったので、娘の友達の銀行口座に20ポンド(約3600円)を送金しました。
娘たちは、公園で他の友達と会う前に、コーラとピザを求めて地元の手頃な価格のチェーンパブの庭に向かいました。
その後、娘から電話があり、車で迎えに来てほしいと頼まれましたが、私は「まだ明るいし、家まで歩いて10分の距離なんだから」と迎えに行くのを拒否しました。
帰って来た娘は、私(Aさん)に電話する前に、友達が自分の母親に「友達の家(Aさんと娘さん宅)まで送ってほしい」と電話をしたことを私に話しました。
でも、彼女の母親はかなりお酒を飲んで酔っぱらっていて、運転できない状態だったようです。
自分がパブに行ったり、新しい男性とデートしたりしたいために、週末の間ずっと我が子を他人のもとへ預けて世話を任せるのはおかしくないですか?
また、他の誰かが外での飲食のために自分の娘にお金を与えていることも、母親は十分承知していると思いますが、何も言わないのってどう思いますか?
ウチの家の前まで娘を迎えに来たのなら、車から降りて玄関に来て、「週末ずっと娘の面倒をみてくれてありがとうございます」と一言お礼を言ってもいいのではないですか?
その後、自分の子供だけを夕食に連れて行きたいなら、それでもかまわないでしょう。
ただし、週末ずっと他人に子供の世話を任せておいて、我が子だけを食事に連れ出すために迎えに来たというのは、ちょっとおかしいと思います。うちの娘を誘わずに自分たちだけが食事に行くのなら、うちの娘に「食事に行く」と言わないでほしいんですけど。
あの子の母親は、ちょっとひどいと思います。
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・ネットユーザーの反応はいろいろ
娘の友達も、その母親も、自分に一言あってしかるべきだと主張するAさんの投稿に対しては、次のようなさまざまな意見が寄せられた。
・はっきりその親子に言うべきだよ。黙っているのはよくないわ。最初の投稿では、Aさんの娘の友達の自宅滞在時での問題行動に焦点が当てられていたが、どうやら彼女の家庭環境はかなり問題があるようだ。
・家に招いた時は、基本の滞在ルールをちゃんと決めるべきだと思う。
・友達の母親と率直に電話とかで話をした方がいいんじゃない? もうその子を家に呼ばないように娘に言った方がいいかも。
・こういう親いるいる。そういう人なんだよきっと。気にしないというか、気が付かない人。少なくとも、将来そんなふうになってはいけないと、あなたの娘にとってはいい反面教師になると思うよ。
なんかこういう人って、もしあなたの娘が自宅に呼ぶのをやめたりしたら、文句とか言いそう。子供の世話をちゃんとしない状態は続くだろうね。
・娘さんの衣類はちゃんと返してもらったほうがいい。
・母も母なら娘も娘だよ。勝手にあなたのシャンプーとか使うって信じられない。
・もう関わるのはやめたらどう?
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・母親には育児放棄や家庭内暴力の過去があった
娘の友達の家庭環境について、多少なりとも気の毒に感じているところがあるAさんは、更新された投稿で、このように綴っている。
娘と彼女は、とても仲が良い友達同士だというのは理解しています。・できる限りのことはしてあげたいとAさん
娘は、彼女の家庭環境についてすべて聞かされていて、私も娘から聞いて知っていますが、彼女の母親は過去に暴力やネグレクト、薬物使用などがあったようです。
でも、母親が付き合っていた男性が浮気して別れて以来、状況はいくらか改善したと思います。
私は、彼女に「私のシャンプーを使うのをやめて」と言いました。「こちらが用意したものを使用して」と。彼女は「ごめんなさい」と謝りましたが、今週末また勝手に私のを使いました。
彼女は、トイレットペーパーや脱脂綿のパック、その他の日用品なども必要以上に使います。でも、私が一切世話をしないとなると、その代替手段は何でしょうか?
彼女は、週末中ずっと母親にパブに引きずり回されたり、母親の自由な生活を妨害したのはあんたのせいだといわれるかもしれません。きっとひどい気分にさせられることでしょう。
社会福祉サービスは、これまでにも彼女の家庭に関与してきたし、おそらく今も関与していると思います。
彼女の父親が、何らかの理由で家から追い出されて、接触を禁止されたことは知っています。
Aさんとしては、娘の仲の良い友達の家庭環境を知っているだけに、できる限りのことをしているが、面倒を見るのが当たり前のように思われていると感じ、怒りを抱いたようだ。
Aさんは、決して彼女が憎いのではない。
むしろ、気の毒な家庭環境に同情し、手を差し伸べられるものなら、そうしてあげたいと思っている。ただ、「親しき中にも礼儀あり」は必要だということを、知ってもらいたいのだ。
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みなさんの意見、ありがとう。
彼女の母親と話し合って、私の考えを伝えるつもりです。
娘に、彼女が頻繁に家に泊まりにくることについてどう思うか尋ねたら、「だって親友だもん。もちろんうれしいよ」と言いました。
娘が貸した服については、返されていないもののリストに入れて、母親に渡すつもりです。
彼女を切り捨てるわけにはいかないんです。あの子は心根はやさしい子なんです。まだ12歳だし、おそらく実際よりも傷つきやすいのではないかと感じています。
彼女は私を愛していると言ってくれたり、母の日のカードなどを作ってくれたので、結局、母親の愛情を私に求めているのだと思います。
確かに、彼女は生意気で小さなマダムですが、私は彼女のことをとても大切に思っています。
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Aさん自身、娘の友達への接し方について、葛藤があるようだが、「悪いのはあの子の母親であって、あの子自身ではない」と綴っている。
私は彼女との境界線を設定しようと懸命に努力しています。
私の家では、私物には触らないように言いました。勝手に食べ物を食べたりしないようにも言いました。
ですが先週、彼女が私のシャンプーを使って謝ったのに、また同じことをしたことに、私は驚きました。
だから、つい不快になったのです。
実を言うと、今のこの子の状況と自分の子供の頃の状況が少し似ているのです。私は、奨学金をもらって私立学校に通いました。両親は公爵領の出身でしたが、特に父親がひどい人でした。
私には、今でも特別な友人が1人いて、その友人の両親は私を保護してくれました。彼らは、私にマナーや振る舞い方を教えてくれました。
14歳くらいの頃、両親は別の予定があり、クリスマスに私と一緒に過ごしたくなかったため、友人の両親はクリスマスに私を招待し、小さなプレゼントをいくつか買ってくれました。
その後、友達のお母さんが外国語に流暢だったので、私がドイツ語とスペイン語のAレベルに合格するのを手伝ってくれました。
あの家族が、私にくれたものは決して忘れません。
だから、娘の友達を助けることができるなら、そうしたいと思っています。彼女が生活の安定を必要としているときに、私は彼女に背を向けたくないのです。
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他人の家庭に立ち入ることは難しい。だからこそ、頻繁に家に来るときにはやさしく接してあげたいと思う気持ちがAさんにはあるのだろう。
だが、他人の善意を当たり前のように思うのは間違っている。また、それに気付くことのない親もいる。
結局は、そのような状況で自分がどのようにかかわるか、また切り離すか、が問題となるわけだが、白黒はっきりつけられないのもまた人間関係の悩むところだ。
References:'My daughter's friend, 12, always overstays her welcome - she has no respect'/ written by Scarlet / edited by parumo
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