「自分への手紙」を通して人生を振り返る。そこから見えるものとは(後編) (2/3ページ)
大瀧:この頃は初めて自分から社会に対して行動を起こした時期でした。人に会いに行って自己開示をして、話を聞いていろんなことを学んだという点で、遅れてきた青春と言ってもいいと思います。その青春の輝きを写真に収める感覚で「記録」としました。
今度立ち上がることができた時にはこのように頑張りたいし、この時に失敗した教訓を糧にして、次は失敗しないぞという意気込みも込めて、記録として残したいと思ったんです。
――38歳の自分への手紙には登山にはまるという記録がつづられていますが、39歳の記録では、ソーシャルワーカーに会いに行ったり、精神保健福祉を学んだりと、前向きに行動されています。30歳で統合失調症と診断されから約10年経って大きな前進を感じました。
大瀧:道が開けた感じがしますよね。10年かけて、やっと自分のエネルギーを前に進めることができたというか。
――本書を読ませていただいて、行動をして少しストップして、でもまた前に踏み出してという、山あり谷ありだけれども少しずつ前に進む大瀧さんの姿を感じました。
大瀧:悪く言えば私はしつこい性格だと思うんです。逆にいえば諦めないということでもあるんですけど。やってみようかなと思って前に進んで、それでしばらく忘れるんですけど、また思い出してやってみようとする、そのサイクルが6年くらい続いていて。
――諦めないということは大切だと思います。今の大瀧さんはどのような状況なのでしょうか。
大瀧:今はまた大きな変化の真っただ中にいます。これからまた行動しないといけないなと思いますし、そうしたいですね。今、福祉系の大学に通っていて、事情があって休学状態なのですが、来年の春から気持ちを切り替えてまた勉強をして、総合的に福祉のことを理解できる人になりたいと思っています。
――「おわりに」で「半生をふり返り語ることによって、人生をあきらめない道を主体的に選べる可能性を書きたかった」と書かれています。