一部のビールに魚の浮袋が使われていることを知ったビール愛好家が動揺、その他食品に含まれる驚きの原料
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私たちが好む食品の中には、想像もしなかった驚きの原料が使われている場合がある。例えばビールもそうだ。
爽快感あふれるビールはきつい仕事を終えた後、のど越しを潤すのに最適だと考える人も多いだろう。だが実は、一部のビールに魚の浮袋が使用されているのを知っている人はどれくらいいるだろう?
それを知らなかった海外のビール愛好家の間で衝撃が走ったようである。
・一部のビールに含まれる魚の浮袋(アイシングラス)
一部のビールやワインを製造する際にはアイシングラスが使用される。これは魚の浮袋のことで、「特定の魚の浮袋を乾燥、加工して作られたゼラチン状の物質」なんだそうでコラーゲンの一種だ。
海外のビール専門家によると、多くのビール醸造所がこれを利用しているらしい。
アイシングラスを使うと、ビールがより「クリアで鮮やかに」見えるため、これを使う正当な理由はあるというわけだ。
醸造の課程でアイシングラスのほとんどは消失してしまうというが、動物性のものであることは変わりなく、厳格な菜食主義の人にとっては注意が必要になるかもしれない。
ただし新興のビール醸造所は、潜在的な消費者に背を向けられることを恐れて、アイシングラスを使わないところも多いという。
アイシングラスは、半透明の薄いシート状で流通しており、ゼラチンや他の競合製品が安価に製造される前は、アイシングラスはフルーツゼリーやブラマンジェなどの菓子やデザートに使用されていた。
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アイシングラス(魚の浮袋を加工してシート状にしたもの) / image credit:WIKI commons・知られざる成分が含まれる食品は他にも
知られざる成分が含まれている食品はビールだけではない。だがこれらの食品原料が体に害というわけではない。
その安全性は各国で確認され、使用が認められているが、予備知識として知っておけば、何かと役に立つときがくるかもしれない。
・バニラ風味に含まれるビーバーの肛門腺からの分泌物「カストリウム」
バニラ風味のおいしい食べ物には、ビーバーの肛門腺からの分泌物「カストリウム(海狸香)」が使われているのを知っているだろうか?
ビーバーは、自分の縄張りを示すために、香嚢と呼ばれる小さな袋からクリーム状の分泌物を発するが、人間は食べ物を美味しくするためにこの香料を利用しているというわけだ。
主にバニラやストロベリー、ラズベリーの香りをつけるときに使用されるという。
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虫から抽出した天然の赤い着色料、コチニール
食べようとしているものが赤く染められていたら、「コチニール」という赤い色素を作る虫が使用されている場合がある。
これは、メスのコチニールカイガラムシからカルミン酸を取り除いて作る天然の赤い着色料だ。
2012年、スターバックスは、昆虫の抽出物が入っているにもかかわらず、ビーガン用飲料だと主張したために問題になった。
コチニール色素を使っている企業はいまだに多く、ジャムやケーキなどの製品に含まれている場合もあるため、避けたい人は、食品のラベルを丹念にチェックする必要がある。
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食品添加物 L-システインの多くは人毛や羽毛から製造される
一部のパンには、L-システインとして知られるアミノ酸成分の食品添加物が含まれている。
L-システインは、パンなどの保存寿命を伸ばすために使われ、人毛、ニワトリやアヒルの羽根、ウシの角などから抽出される。
ヨーロッパの食品基準庁の規制によって、ニワトリとアヒルの羽根からのL-システインのみ、使用することができるようになった。
つまり、ヨーロッパのパンに人毛は入っていないが、他の国ではもしかしたら入っているかもしれない、ということだ。
References:Pint lovers disturbed after discovering that some beers contain fish bladders - Mirror Online / written by konohazuku / edited by / parumo
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