右肘手術で来季はピッチャー封印!打者・大谷翔平「ドジャース入団」復活劇

9月18日に、自身2度目となる右肘の手術に踏み切った大谷翔平(29)。
大リーグ6年目のシーズンを終えた二刀流が、新たな岐路に立っている。
「執刀したのは、2018年にも担当したニール・エラトロッシュ医師。今回は他の部位から腱を移植する従来の術式に、人工靭帯による補強を加えたハイブリッド手術といわれています。ちなみに、この手術は21年に前田健太(35=ツインズ)も受けたものです。その前田は今季、復活を果たし、6勝を挙げています」(全国紙運動部記者)
来季は、リハビリに専念するため、投手・大谷は封印する一方、打者としては開幕出場を見据えている。
■複数球団による争奪戦も
となれば、気になるのは、今季終了後にFA権を取得する大谷が、どのチームを新天地に選ぶかだ。
現時点で飛び交う情報を総合して、大リーグ評論家の福島良一氏が、こう解説する。
「複数球団による争奪戦になるのは間違いないですが、最有力はドジャースでしょう。たとえ来季が打者専念でも、10年5億ドル(約740億円)とされる彼の価値は変わらない。豊富な資金力に加え、同じ西海岸を本拠にしている優勝争いのできるチーム、という環境面でのアドバンテージも大きいです」
ドジャースと言えば、ナ・リーグ西地区で、直近11年で10度もの地区優勝を誇る常勝チーム。20年にはワールドシリーズ制覇も果たしている。
■申告敬遠も大幅に減る
野手陣の厚みも、マイク・トラウト(32)不在時には、露骨に勝負を避けられてしまう状態だった今のエンゼルスとは雲泥の差だ。
「仮に大谷がドジャースに入れば、MLB屈指の1、2番コンビとして知られるムーキー・ベッツ(30)とフレディ・フリーマン(34)の後ろを打つ、3番・DHでの起用が濃厚です。主軸には強打の捕手ウィル・スミス(28)、マックス・マンシー(33)らもいますから、今季、自身最多の21個に達した申告敬遠も大幅に減ります」(前同)
打者・大谷にとっては、間違いなくプラスに働く環境。ただ、大谷は元来、道なき道を自ら切り拓く“開拓者精神”の持ち主でもある。
■「人生ノート」をより困難な方向に書き換えて
高校進学時も、「もし(菊池)雄星さんが日本一になっていたら、僕は花巻東を選んでいなかったかもしれない」と語るなど、大谷はあらゆる場面で「人生ノート」を、より困難な方向に書き換えてきた。
「その意味では、同じ南カリフォルニア地区で、ワールドチャンピオン未経験ながら、その実力はあるパドレスなども選択肢の一つ。パドレスには、高校時代から大谷を追うエーシー興梠氏など、元ドジャースの幹部も在籍。彼自身も信頼するダルビッシュ有(37)もいる。彼の性格からすると、いきなりライバル球団に移ることに引け目を感じる可能性もあります」(福島氏)
■パドレスもスーパースターぞろい
パドレスも打者陣はスーパースターぞろい。フアン・ソト(24)や、フェルナンド・タティスJr.(24)といった若きドミニカンたちは、新たな刺激になりそうだ。
「あとは、大谷がどこにやりがいを見出すか。契約条件はいいに越したことはないですが、彼自身が優先するのは、お金より環境。そこは断言してもいいんじゃないかと思います」(前同)
MLB“現役本塁打王”の「人生ノート」の書き換えから、目が離せない。