癒着・損保ジャパンに金融庁が立ち入り検査も…ビッグモーターは氷山の一角!中古車販売「客騙し営業」常習化

日刊大衆

写真はイメージです
写真はイメージです

 この夏、日本列島を震撼させたビッグモーターによる保険金の不正請求問題。

「数年前から怪しい噂が流れていましたが、5月に『FRIDAY』が内部告発をすっぱ抜いたことで大炎上。外部の弁護士を交えた社内の調査委員会の報告が7月に公表されたことで、これまでの悪習が明るみに出ました」(全国紙経済部記者)

 不要な部品交換や塗装の品質を偽るのみならず、故意にパンクさせたり、車体をわざとヘコませたり……。9月20日には、水没車を「事故歴なし」として販売したと、前橋地裁でビッグモーターに293万円の支払い命令が出たばかりだ。

 これら一連の事件は、金融庁が“ビッグモーターと癒着関係にあった”と、損保ジャパンに立ち入り検査する事態にまで発展した。

■週刊文春がネクステージを

 さらに、9月には『週刊文春』が業界2位の大手・ネクステージにおける“タイヤ交換や保険契約数の水増しなどの不正”を報じるなど、問題は中古車販売業界全体に波及中だ。

 本誌はガリバーやケーユーなど他の大手中古車販売会社に不正行為はなかったのか、コメントを求めたが、期日までに返答はなし。唯一、オートバックスセブンから「社会の倫理などコンプライアンス順守の指導を継続的に行っている」との回答が届いたのみだった。

 中古車販売業界には、いかなる闇が存在するのか。ユーチューブチャンネル『クルマNORI』の運営者で、自動車販売・修理会社『ワンオーワン』の逆井則彦代表は、驚きの実体験を、こう語る。

■プロでないと見抜くのは難しい

「あるお客さんから下取りに持ち込まれたのは、事故車に杜撰な修理を施しただけで販売した中古車でした。まず、塗装の一部は爪ではがれる状態。また、フロントガラスは別の中古車のものを適当にはめ込んだだけ。ところが、見た目はキレイなので、プロでないと見抜くのは難しいんですよ」

 逆井氏によると、「店で見た車と実際に納入される車の装備が異なる」といった手口も存在するという。

 一方、高まる不信感を払拭するため、中古車販売における“悪しき慣習”が、やっと一つ改められた。

■支払総額の表示が義務化

「10月1日より、販売事業者は、車両購入時の“支払総額”を表示することが義務化されました。これまでは、広告に安い車両価格のみを表示しておきながら、購入の際に、保証や整備などの“オプション”を強制する例が後を絶ちませんでした」(前出の経済部記者)

 とはいえ、この支払総額は、車両本体価格に、保険料や税金などの諸費用を加えただけの価格だ。

「これまでも、20~30万円も上乗せするケースもありました。総額表示が義務化されても今後、“客の判断だ”と、オプションを強引につけてくる業者は出てくるでしょう。とにかく、対応が強引な業者は注意したほうがいいでしょうね」(同)

 自動車は命を預ける乗り物。その販売会社は信頼できるのか、じっくり見極める必要がありそうだ。

「癒着・損保ジャパンに金融庁が立ち入り検査も…ビッグモーターは氷山の一角!中古車販売「客騙し営業」常習化」のページです。デイリーニュースオンラインは、自動車保険税金社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る