「学歴が中身と釣り合わない」高学歴難民たちの直面する現実 (2/2ページ)

新刊JP

「学歴は名前と同じ、学歴で人格まで評価される」というのが口癖だった父は、定職に就かず高学歴難民生活を続ける男性を「それだけの学歴を持っている人はなかなかいないんだから、自信を持って頑張れ」と励ましたが、人間への評価の「学歴」だけではない。

学歴はそれを通して身に着けたこととセットになって初めて評価される。仕事ぶりがかんばしくなければ「無駄に高学歴」と陰口を叩かれ、職場によっては「こんな学歴なのに結局こんな会社に来ちゃうんだ」と言われてしまう。これもまた高学歴者の現実。アルバイトを通して社会のこうした洗礼を嫌というほど受けた男性はうつ病を患い、休職を余儀なくされた。

博士課程難民、法曹難民、海外留学帰国難民など、本書にはさまざまな高学歴難民が登場する。誰もがうらやむ学歴を手にしているぶんだけ、うまく世の中を渡っていけない苦しみは深い。

当事者の苦しみの一方で、周囲からは同情を得られにくく、親身になってくれるどころか嫉妬されてしまう高学歴難民たちの姿は、学歴そのものの意義と功罪を読者に問いかけてくる。

(新刊JP編集部)

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