気鋭の作家・小川哲が語る「小説家」と「占い師」の類似性 (3/3ページ)
小川:「等身大の自分」と「こうありたい自分」のギャップが大きければ大きいほど、人はそこをウソで埋めようとしがちです。ギャップを努力で埋めようとするならいいのですが、ウソで埋めようとするのはまちがった承認欲求の満たし方ですよね。
まず、このギャップを努力で埋められる範囲に抑えておかないと、最終的に不幸なことになってしまうのかなと思います。
――ウソで埋めたくなる気持ちは感覚的にはわかります。
小川:僕にもわかる部分と許せない部分があります。「こうでありたい自分」に到達できない苦しさは誰もが持っているもので、それが努力で成し遂げられないと作中の「僕」の友人のようになってしまう。僕だってそうなる可能性があったのでしょうし、みんなそうなんだと思いますね。
(後編につづく)