世界初、緑色の目と光る指先を持つサルのキメラが幹細胞から誕生 (2/4ページ)

カラパイア



 サルのキメラの脳・心臓・腎臓・肝臓・消化管・精巣といった組織には、受精卵本来のものと、移植されたES細胞に由来するものの、遺伝情報が異なる2種の細胞が混ざっている。

[画像を見る]

2つの異なるES細胞から誕生したサルのキメラ / image credit:Cao et al.Cell、2023

 キメラサルが作られたことは以前にもあるが、今回の赤ちゃんはES細胞由来の細胞(ドナー細胞)の割合が21%~92%だ。

 これまでのキメラでは0.1%~4.5%だったと言えば、その凄さがわかるかもしれない。ちなみにドナー細胞がもっとも多く含まれていたのは、脳の組織だった。

 だがキメラの赤ちゃんは、生後10日で体調を崩し、結局安楽死となった。キメラの健康という点では、まだまだ課題が残されているようだ。

[画像を見る]

生後3日目のキメラの赤ちゃん。 目が緑色で指先が蛍光している / image credit:Cao et al.Cell、2023・遺伝子工学や種の保存のための研究モデルに活用
 こうしたキメラの研究については、倫理的な批判が寄せられることもある。

 だが、研究チームによれば、病気や治療を研究するより忠実なモデルを作れるようになるため、キメラの研究は大切なことなのだという。

 例えば、受精卵に移植する多能性幹細胞は、遺伝子を編集しておけるため、いずれはキメラを観察することで、調べたい病気を調べられるようになるかもしれない。

 その時、遺伝子編集した幹細胞由来の細胞が多く含まれているほど、その経過はより実際の病気に近いものになる。
「世界初、緑色の目と光る指先を持つサルのキメラが幹細胞から誕生」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る