世界初、緑色の目と光る指先を持つサルのキメラが幹細胞から誕生 (3/4ページ)

カラパイア



 今回のキメラサルの体には、最大9割ものドナー細胞が含まれていたが、卵子や精子ならば、10%程度でも有用なモデルになると考えられるという。

 2012年に初めて誕生したキメラサルでは、ドナー細胞の割合は多くても4%程度でしかなかった。

 また、その体でキメラだったのは、肝臓・脾臓・胎盤のような血液が多い臓器だけだった。このことから、臓器自体がキメラだったというよりも、むしろ血液が関係していた可能性もある。・なぜ目と指先が緑色に光っているのか?●
 誕生した赤ちゃんが緑色に光っていたのは、移植されたES細胞が緑色蛍光タンパク質でマーキングされていたからだ。

 こうしておけば、緑色に光っている部分を探すだけで、キメラの赤ちゃんのその場所にはES細胞由来の細胞があるとすぐにわかる。

 なお、今回の研究では、40匹の母ザルに合計74個の受精卵が移植され、6匹の赤ちゃんが生まれた。

 だが、キメラだったのは、1匹のオスだけ。混ざり方は少なくても、キメラであることが確認された胎児も1匹いたが、それは結局生まれなかった。

 研究チームによると、キメラサルの誕生率は低い(キメラではない胚を体外受精で作るときの半分の成功率でしかない)ものの、正しい方向への有望な一歩であるという。

 成功率の低さは、幹細胞や胚の培養方法に原因があるかもしれない。

 例えば、細胞の多くには死がプログラムされており、ES細胞を受精卵に移植しても自ら死んでしまう。そのため細胞の生存率を上げることができれば、より効率的にキメラを作れるようになるかもしれない。

 こうした研究は、病気の研究だけでなく、霊長類の幹細胞で起きる初期段階の分化を理解するうえでも有用であるとのことだ。
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