日本で発見された恐竜はどんな恐竜?国内で見つかった化石の種類を紹介

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日本で発見された恐竜はどんな恐竜?国内で見つかった化石の種類を紹介

「恐竜学」の歴史

恐竜というものがどんな生き物なのかは、子供でも知っています。むしろ、大人より子供の方が詳しいことも多いでしょう。

しかその研究の歴史は意外と浅く、恐竜という分類群はもともとは1841年にリチャード・オーウェンによって命名されたものです。当時は「偉大な化石トカゲ」と呼ばれていました。

リチャード・オーウェン(Wikipediaより)

しかし、恐竜の研究は長い間停滞しており、20世紀前半までは恐竜は鈍重で変温的な爬虫類だと考えられていたようです。

それが1970年代に入ると、恐竜ルネッサンスと呼ばれる研究のブームが起こり、恐竜の骨格・筋肉・代謝・行動などに関する新しい発見や仮説が次々と提唱されるようになります。

例えば、恐竜は直立した姿勢で走ることができるとか、高い代謝を持ち暖血的だったとか、恐竜は社会性や知能を持ち複雑な行動とっていたなどと言われるようになったのもこの頃です。

また、羽毛恐竜や鳥類の化石が発見され、鳥類が恐竜から進化したことが明らかになりました。今では当たり前のような学説も、当時は画期的なものとして提唱されたのです。

日本の恐竜

1980年代以降、研究はさらに進展し、新しい技術や手法によって恐竜の色彩や生理機能などが推定されるようになります。また、世界各地で多くの新種の恐竜が発見され、恐竜の多様性や分布に関する知識が広がりました。

では、日本で発見された恐竜には、どのようなものがあるのでしょうか。現在のところ11属について学名が付けられており、そのうち10属は国内で発掘されたもので、1属は現在ロシア領となっているサハリンで発見されたものです。

また、その他にも学名が付けられていない化石も多数見つかっています。

日本で最初に学名が付けられた恐竜は、ニッポノサウルスです。この恐竜は1936年にサハリンで発見されました。全長は約4メートル、体重は約60キログラムの鳥脚類に属し、草食性であったと考えられています。

フクイラプトルの復元像

日本で最も多くの種類が発見された場所は福井県で、手取層群という地層から4種類の恐竜が発掘されていますが、2000年にはフクイラプトルという獣脚類が発掘されています。鋭い牙と爪を持つ肉食性の恐竜で、全長は約4.2メートル、体重は約200キログラムと推定されています。

福井県は恐竜王国!?

福井県から発掘された恐竜は他にもあり、1992年に発見された獣脚類としてはキノサウルスが挙げられます。千石層からも発見されており、九州地方に生息していたと考えられています。その全長は約3メートル、体重は約100キログラム程度でした。

JR福井駅恐竜広場

他にも鳥脚類としては、フクイサウルスコシサウルスがいます。フクイサウルスは2003年に発見され、草食性であり、頭部に角状の突起を持っていました。その全長は約4.5メートル、体重は約300キログラムと推定されています。

もう片方のコシサウルスは2019年に発見され、フクイサウルスと同様に草食性であり、頭部に鶏冠状の突起を持っていたようです。その全長は約3メートル、体重は約100キログラムです。

さらに福井発の竜脚形類が、2010年に発見されたフクイティタンです。長い首と尾を持つ草食性の恐竜で、全長は約13メートル、体重は約4トンに上りました。

また兵庫県から2014年に発掘された竜脚形類・タンバティタニスや、2019年に岩手県で発掘された竜脚形類・ミヤサウルスもいます。北海道では2019年に鳥盤類としてカムイサウルスも見つかっており、日本もまた多くの恐竜の化石が見つかっていることが分かります。

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