「時代劇の街・京都復権を目指し頑張る!」山田誠二さん(59)「女だらけの時代劇を撮った男の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!

日刊大衆

山田誠二
山田誠二

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■アクションあり、お色気ありの娯楽映画がいよいよ劇場公開!

 京都生まれのアクション時代劇映画『おんな殺し屋 弔いお蓮』が、公開前から早くも注目されている。登場人物は闇稼業の総元締めの男以外、なんと全員が女性、しかも殺し屋なのだ。

 女の殺し屋同士が争い、そのたびに胸元や太ももがチラリと見え隠れ。お色気カットも満載だ。

「スクリーンに、さまざまなタイプの女性の刺客が現れます。その華やかさを楽しんでほしいですね」

 こう語るのは原作・脚本・監督の山田誠二さん(59)。彼は、これまで『裸女大虐殺 化け猫魔界少女拳』『残虐非道・女刑事と裸体解剖鬼』など数々の怪作を撮ってきた、いわばB級娯楽映画の巨匠。

 2009年公開の前作『必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』から、14 年ぶりに銀幕に帰ってきたのである。

 その時代劇の原体験は、中学時代に夢中になったテレビドラマ「必殺シリーズ」だ。その愛情が高じ、10代から京都の撮影所へ通い、番組のプロデューサーや、現場スタッフと交流を持ったというから筋金入りだ。

 主演の藤田まこと氏からは「いつも、ご苦労さん。これは仕事料や」と、小道具の小判をプレゼントされたという。現在も大切にしている宝物だ。

「必殺に最も共感した点は、依頼人からお金をもらうところです。憎しみが理由で人を殺すと、許せない人物が現れるたびに、消さなければ気がすまなくなる。

 仕事人の殺しは、あくまでビジネス。彼らはお金をもらうことで、逆に自分を律しているんです。そこが腑に落ちたんですよ」

■作品には必殺へのオマージュが満載

 主人公のお蓮は、実の父親に暴行されて以来、人を憎むようになる。殺意の衝動を抑えるため、金銭の授与なしでは人を殺あ やめぬよう、あえて殺し屋に身を沈めた。

 その悲しい宿命には、必殺の影響が色濃く反映されている。小判が重要なアイテムである点、紐を使うなど凝った殺しのテクニック、光と影が交錯する耽美的なライティング、かつて必殺シリーズ『暗闇仕留人』の主題歌『旅愁』をヒットさせた西崎みどり(現・緑)をナレーターに起用するなど、必殺へのオマージュがふんだんに盛り込まれている。

 必殺をはじめ、劇場やテレビから京都製の時代劇が消えて久しい中、待望の作品となったこの映画。しかし、令和の復活は、そう簡単ではなかったという。

「時代劇の撮影に頻繁に使われていた野原でロケをしたんですが、雑草が伸び放題、キャンプ客のゴミだらけだったんです。長く撮影に使われないうちに荒れてしまい、そのため草刈りと清掃から始めなければならず大変でした。

 改めて“時代劇が京都の景観を守っていたんだ”と痛感しました。“時代劇と言えば京都でしょ”、再び、そんな時代が訪れるよう、頑張らなければ」

『おんな殺し屋 弔お蓮』は11月23日(木・祝)から東京「池袋シネマ・ロサ」で公開。以降、順次、全国でロードショー。メイド・イン・京都の「殺し」を、ぜひ味わってみてほしい。

【画像】殺し屋の女6人の立ち回りは見もの。お色気シーンもお楽しみ!

山田誠二さん監督の時代劇『おんな殺し屋 弔お蓮』

殺し屋の女6人の立ち回りは見もの。お色気シーンもお楽しみ!

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など
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