拳銃立てこもり86歳だけじゃない!80オーバー「暴走老人」激増の怪

日刊大衆

写真はイメージです
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 10月31日、埼玉県蕨市の郵便局で起きた人質立てこもり事件。白昼堂々、拳銃を所持しての犯行に世間は震撼したが、それ以上の驚きを持って迎えられたのが、犯人の年齢ではないか。

「逮捕された鈴木常雄容疑者は、なんと86歳。犯行動機については“受付窓口の対応に不満を持っていた”“郵便局の配達用のバイクと事故になり、その対応に不満があった”などと供述しているそうです」(全国紙社会部記者)

 鈴木容疑者の素性についてだが、「埼玉県JR戸田駅付近にある築50年以上の木造アパートに20年ほど暮らしており、自宅は犯行前に放火したと本人が供述しています。

 過去には10歳以上年下の女性と同居していたようですが、いさかいが絶えず、大喧嘩の末に、窓からテレビを投げ捨てたこともあったとか。病院の窓口で大声でキレるなど、地元では粗暴な一面も目撃されていたようです」(前同)

■静岡県でも逮捕者

 だが、恐ろしいことに、こうした“暴走老人”が全国的に増加しているという。

「埼玉の立てこもり事件の同日、静岡県島田市では、税金徴収のために自宅を訪れた国税局職員に暴行を加えたとして、80歳の男が逮捕されています」(同)

■史上最高齢の受け子

 犯人が“80歳オーバー”の事件はまだまだある。

「今年2月、大阪府内の高齢女性らから現金計380万円を騙し取ったとして逮捕されたのは、栃木県に住む84歳の男。ギャンブルで借金があり、闇バイトに応募したそうで、“史上最高齢の受け子”として話題になりました」(夕刊紙記者)

■リンゴを100個盗んで逮捕

 一方、体力自慢の81歳も。

「10月26日、長野県松川町で収穫前のリンゴを盗んだ疑いで逮捕されたのは、81歳の男でした。もぎ取られたリンゴは全部で100個余りで、被害額は7万円を超えると見られています」(前同)

 リンゴ1個が約300グラムとして、全部で約30キロ。それを80代の男性が運ぼうとしていたとは、驚くばかりだ。

■年金だけでは十分な生活が送れず

「日本には80歳を過ぎてなお、元気な年配者が大勢いるということですね」

 と言うのは、近著に『80歳の壁』(幻冬舎新書)がある医師の和田秀樹氏。

「なにも80歳を過ぎたからといって、暴走するわけではない。長寿を全うしているからといって、気の優しい年配者ばかりではありませんよね。若い世代と同様、ある一定数は、悪事を働く人が存在するのも事実」

 また、経済的な困窮も。

「自営業やフリーランスの高齢者は、年金だけでは十分な生活が送れないという現状があります。高齢者の中には、軽微な万引きなどの犯罪を繰り返して、刑務所に戻りたいという、気の毒な方もいます。

 政府は、健康な高齢者に対して働く機会を与えるのはもちろん、社会保障もしっかりすべきです」(前同)

 高齢化社会に無策な政府が、“暴走老人”を増やしているのかもしれない。

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