義があればこそ!元人質・徳川家康が自分の経験から語る「人質のとり方」とは? (2/3ページ)
処刑されたとて惜しくもない者を差し出させたところで、謀叛を防ぐ役には立たないのです。とまぁ、そんなお話しでした。
謀叛を防ぐには、人質よりも義が大事
権謀術数をめぐらす一方、あくまで大義を重んじた?徳川家康(画像:Wikipedia)
されども質のみを頼むべからず。わが義あるをもて。人の不義なるをうたば。石をもてかいこをうつが如しと仰られき。(駿河土産。)
※『東照宮御実紀附録』巻二十五
しかし家康の話には、もうちょっとだけ続きがあるのです。
【意訳】確かに人質は効果的であるが、そればかりに頼るのはよろしくない。
人質よりも謀叛を防ぐ効果があるのは、我が義を天下に示すこと。
義あればこそ背くことは不義となるし、不義の輩に味方する者はそう多くない。
味方が集まらず不利となれば物理的に謀叛を思いとどまるし、謀叛に踏み切ったところでこれを鎮圧するのはたやすかろう。
喩えるなら、石をぶつけて蚕をつぶすようなものじゃ。
……とか何とか。最後の喩えは微妙ですが、確かに義があれば人は従い、義がなければ人は離れていきます。
生き馬の目を抜くような戦国乱世にあって、反復常なき武士たちが心の底で求めていたものを、家康は見抜いていたのでした。
だからこそ、敵からは狸親爺と言われても人は従い、ついには天下をとるに至ったのです。