「あけましておめでとうございます」という挨拶、実は人ではなく年神様に対しての言葉だった (2/3ページ)
「祖霊神」は子孫の近くの山にすんでおり、下界を見守っています。人々は祖霊神を春になると迎え入れて「田の神」として祀り、秋の収穫を終えると再び「山の神」として送り出すのです。
そして再び正月になると年神様を迎え入れるため、近くの山から採った材料で「門松」を造り、玄関に供えて目印とするのです。さらに秋に収穫した稲の藁を使って「しめ縄」を張り、年神様を迎えるための聖なる空間を作ります。
祖霊神は「田の神」「山の神」「年神様」と季節によって呼び方が変わるものの、元は先祖の霊ということになります。これは仏教とは違う、日本古来の民間信仰の風習です。
鏡餅は魂の依り代
また鏡餅はその形から神道の神鏡にも通じ、家に迎えた祖霊神の魂が宿る依り代とされています。お年玉は本来「年魂」とも表し、この魂の宿った餅をご神体として雑煮として食べ、自分の体に取り入れるという行為のことでした。
このお餅がお金に変わったのは、昭和30年代後半の高度経済成長期の都市部を中心に主流になっていったようです。
筆者が子供の時は札ではなく五百円玉など硬貨ばかりでした。もしかしたら丸い形が鏡餅の代わりだったのかもしれませんね。