サプリメント、食べ物、入浴で整える「酒疲れ撃退」裏技10

日刊大衆

写真はイメージです
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 飲めば飲むほど勢いづいて、今日も再び二日酔い……。毎朝反省しきりの読者に捧げる「肝臓超強化」虎の巻!

「コロナ戒厳令」も過去のもの。年末年始は忘年会、新年会と飲みまくった人も多いはず。中には、体の不調を感じる人もいるだろう。東京・蒲田の『宮元通りクリニック』院長の渡會敏之氏が警鐘を鳴らす。

「沈黙の臓器と呼ばれる肝臓は、ギリギリまで痛みも訴えず働いてくれるんですが、これに油断して肝硬変の一歩手前までいったケースもあります。オシッコがやけに黄色くなったり、疲れが抜けきらないといった自覚症状が出たら、要注意です」

 漢方医学や食品の効能に詳しい田村哲彦氏(薬剤師・壮健タムラ薬局経営)も、こう言う。

「肝臓はホルモンやビタミンを生成備蓄して、不足分を補う機能もあります。肝機能が低下すると、こうした働きも低下して、自立神経失調症のような症状が出ることがあるんです」

 胃がムカムカして食欲不振。寝つきが悪く、熟睡できないといった睡眠障害や、イライラ、気分が落ち込むなど精神的な変調も起きる。さらには、「肝臓の不調で視力の低下や目のかすみ、耳鳴りといった感覚障害を起こすこともある」(前同)というから恐ろしい。

 肝機能の低下による影響は文字通り全身に及ぶのだが、さて、どうすれば、肝臓が元気になるのか。

■食の改善、レバニラ炒めがイチ押し

 まずは、食の改善から始めたい。中でもレバーがオススメ。肝機能回復に必須のタンパク質や、ビタミンが豊富で、“肝臓強化”をうたう栄養ドリンクにも、豚や鶏の肝臓エキスが入っているほどだ。

「レバーを食べるときは、レバニラ炒めがイチ押しです。ニラに含まれるイオウ化合物が肝臓の代謝を助けるからです」(前同)

 しかも、レバニラ炒めの具材につきもののモヤシには、肝機能を強化するビタミンB系が多く含まれる。

■ブロッコリースプラウトを

 さらには、キャベツ、菜の花、白菜、ブロッコリーといったアブラナ科野菜も健肝に効果大だ。

「特にブロッコリースプラウト(新芽)には、ピリッとしたカラ味があるスルフォラファンが非常に多く含まれており、アルコールの代謝を助けます」(同)

 食べ方のコツは、なるべくよく噛むことだ。

「ブロッコリースプラウトのスルフォラファンは噛めば噛むほど、細胞の繊維が砕かれ、消化吸収が良くなるんです」(同)

■秋ウコンはクルクミンが多い

 もっと手軽に肝臓強化をしたいなら、サプリはどうだろう。中でもウコンは有名だが、種類によって大きな違いがある。

「秋ウコンは春ウコンなどより肝臓強化に卓効があるクルクミンが多いんです。P、AST、ALTといった肝機能数値を、大幅に改善させたという研究もあります」(同)

 ウコン入りのドリンクもいいが、もっと安く入手する方法がある。

「ドラッグストアや薬局では、300グラム入り3000円ぐらいの商品もあります。ウコンは1日3グラムで十分ですから、1日30円となります」(同)

■二日酔いはシジミ汁で“解毒”

 シジミに多く含まれるアミノ酸の一種・オルニチンには、アルコールの解毒を促す作用がある。

「二日酔いのときはシジミ汁」といわれるのも、このため。ある大手飲料メーカーが、飲酒前にオルニチンを摂取させたところ、翌朝の疲労感や脱力感が明らかに改善されたという。

 また、オルニチンには体内の有害なアンモニアを排出したり、睡眠中に成長ホルモンの分泌を促す働きもある。飲酒後、肌が荒れる、眠りが浅いという人はオルニチンを試してみたい。

■半身浴で血液の循環を良くする

 そして、「酒疲れ」になった肝臓を元気にするには、入浴もポイントになる。

「漢方で、肝臓は“血の臓器”とも呼ばれ、血液の巡りに大きく関与しているとされます。半身浴で体を温め、血液の循環を良くすると、肝臓にもいいんですよ」(同)

 半身浴は40度ぐらいの湯を張った浴槽に、胸から上が出るように座り、10分から15くらい、つかる。これで血流が良くなり、肝臓も喜ぶ。

■有効なファスティング

 最後にオススメしたいのがファスティング(断食)。

「肝臓に負担がかかっているときは、胃の調子も悪くなるんですね。こんなときは無理して食べず、1食だけ抜く、1日断食をするといったショートファスティングをすると、胃の負担はむろん、肝臓の負担も軽くなります」(同)

 実は、もう一つ、“もっと有効なファスティング”があるという。

「酒で弱った肝臓には、お酒を抜くのが一番なんですよ。お酒好きな方は、いつも飲んでいる量の半分、いや3分の1でもいいですから、減酒してください。結局、飲みながら肝臓が良くなる特効薬はないんですよ(笑)」(渡會氏)

「百薬の長」も過ぎれば毒。食材、サプリ、入浴法を駆使して、長〜く、適度なおつきあいをしましょう。

■まだある!健肝食品&サプリ

ゴマ ゴマに含まれるセサミンは、肝臓のアルコール代謝や脂肪分解の酵素の働きを強化。市販のゴマペーストをトーストに塗るなどすると食べやすい。

菊花茶 スーパーでも買える中国由来のハーブティで、鎮静や解熱などに効果があるとされる。黄色色素のルテインは、肝機能低下による目の不調を和らげる。

アラニン入り栄養剤 アラニンはアルコールの分解や肝機能強化に効果があるアミノ酸。レバーやしじみなどの貝類にも多く含まれ、甘み添加物としても利用されている。

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)吐き気や食欲減退などの消化器症状に効果がある漢方薬。肝臓が原因の胃酸過多にも良い。肝機能を改善させる漢方薬は他に逍遥散(しょうようさん)などもある。

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