謎多きニャンコの起源…古来より日本人に密着し暮らす「猫」たちはいつ、どこからやってきたのか? (2/4ページ)
平安時代の九州への渡来
先述した通り、日本の猫の祖先は平安時代の九州に本格的に渡来したとされています。
確かに平安時代といえば、外国との交流が盛んに行われ、多くの文化や品物が海を越えてもたらされた時代でもあります。その中に猫が含まれていたことは十分考えられます。
また九州は、古代からの交通の要所であり、外国からの文化の影響を受けやすい地域でもありました。今でも、港町というのは異国情緒のある独特の空間としてイメージされることが多いですね。
南九州地域の国際物流拠点である鹿児島県・志布志港。平安時代からの歴史を持つ
さて、鎌倉時代は武士の時代として知られていますが、その隆盛とともに猫も広まっていったと考えられています。
野生の猫は、農作物を害する害獣でもありましたが、一方で、ネズミを捕ってくれる益獣としての性格も備えていました。そのため、農村地域や城下町などで猫の需要が高まり、増加したのでしょう。