地震被害の能登半島では火事場ドロボーが暗躍…盆栽、無人餃子、両替機が次々…ニッポンが「窃盗大国」になる日 (2/2ページ)

日刊大衆

手口もセコくて、店内の防犯カメラには、料金箱にお札のような紙切れを入れている姿が映っていました」(前出の記者)

■防犯対策はイタチごっこ

 昨年8月には大阪市西成区の冷凍餃子の無人販売所で商品を盗んだ50代の男も逮捕されており、このような事例は枚挙に暇がない。

「冷凍餃子の無人販売大手『餃子の雪松』も複数の防犯カメラを設置し、料金箱を重機でしか運べない重さにするなど、防犯対策していますが、イタチごっこです」(前同)

■被害額は1億円にも

 実際、両替機がターゲットになったケースもある。

「昨年11月、神奈川県在住の49歳の男が逮捕されました。昨夏、広島市のコインランドリーで両替機をこじ開けようとした窃盗未遂などの容疑です。この男は全国で同様の手口を繰り返し、荒稼ぎしていたようです」(同)

●20万円相当の逸品ばかり

 また、最近は海外での盆栽ブームもあって、販売所などから高級盆栽が盗まれる被害も急増している。

「日本盆栽協同組合によると、昨年だけでも少なくとも16件以上、被害額は約1億円にのぼります。深夜に数人で園内に侵入し、盆栽を盗んでいくのですから、“目利き”の人間が一味にいますね。持ち運びしやすいサイズで、20万円相当の高級盆栽ばかりが被害にあっています」(警察関係者)

■50万円以上の高級メダカ「レッドクリフ」も

 盆栽と同じく、高級メダカが盗まれる事件も神戸市や京都市で発生している。

「メダカといっても、高級なものです。美しい尾びれを持つ『レッドクリフ』の雄雌ペアとなれば、オークションで150万円以上の高値に」(ペット店スタッフ)

■果樹園で高級果物を

 前出の北芝氏は、果樹園における高級果物を例に、組織的な犯行を指摘する。

「熟したものだけを大量に持ち去っているので、プロの仕業でしょうね。盗んだものを売りさばく流通経路もあるはずで、その購入元に当局のメスが入らないことにはなくなりませんよ」

 近年、こうした粗雑かつ短絡的な窃盗事件が増えているのは、なぜなのか。

●経済を悪化させた政治も悪いが

「庶民の収入がまったく上がらないほど、経済を悪化させた政治も悪い。だが一番は、昔のように努力して稼ごうとせず、安易にゼニを手にしたい輩が増えたということです」(前同)

 犯罪に手を染める前に、お天道様が見ている、という戒めを思い出してほしいものだ……。

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